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韓国戦メンバー発表、ザッケローニ監督会見要旨

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 日本サッカー協会は4日、韓国戦(10日、札幌ド)に出場する日本代表メンバー23人を発表した。U-22日本代表のMF清武弘嗣(C大阪)がA代表初選出。FW香川真司(ドルトムント)が1月のアジア杯以来の代表復帰を果たした。

以下、ザッケローニ監督の会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「松田選手が亡くなったことに対し、ご冥福をお祈り申し上げます。松田選手とは直接知り合うことはなかったが、昨年のJリーグでの活躍ぶりを見ていて、素晴らしいプレイヤーであることは分かっていた。
 代表メンバーについてですが、キリン杯から2ヵ月ぶりに代表選手に会うことができてうれしく思っている。韓国戦はW杯アジア3次予選に向けた最後の試合になる。我々の目標はW杯に出場することであり、大切な試合になる。同時にこのチームが成長していくことも、これまでどおりの目標。さらに精度を上げ、どんなチームも脅かせる存在になっていきたい。
 時間は限られている。国際Aマッチデーだが、月曜日の午後に練習を始めて、水曜日に試合がある。時間がないなという印象を持っている。
 W杯予選前最後の試合になる。その相手が韓国という素晴らしいチームであり、アジア杯でも一番優れていたチームだったという印象が残っている。韓国と対戦するのは就任して約1年で3回目だが、過去2回はどちらも厳しい戦いになった。こうした真剣勝負、ぎりぎりの戦いをすることでチームは成長する。最高の舞台になる。我々も、韓国もそうだと思うが、もう少し準備期間があればよかったと思っている。
 手元にあるメンバー表を見てもらえば分かると思うが、1年間かけてつくってきたグループに清武選手が入った印象を受けると思う。クラブチームでの活躍、五輪チームでの活躍を踏まえて招集に至った」

―清武らU-22代表の選手がW杯予選でもメンバーに入ってくる可能性はあるのか?
「先ほどの説明では足りなかったかもしれない。クラブチーム、五輪チームで継続して活躍しているので、A代表に呼ぶに至った。W杯アジア3次予選前の大事なテストマッチに招集しているということは、3次予選でもやってくれるだけのポテンシャルを持っているということ。五輪チームの中でも、Jリーグでも高いクォリティーをキープして、継続していいプレーをしていることが招集に至った理由。当然、そこから読み取れるメッセージは、代表チームはすべての選手に開かれているということ。Jリーグで活躍すれば、代表の門戸は開いていることを伝えられたと思う」

●原博実技術委員長
―優先順位は五輪ではなくA代表なのか?
「A代表に選ばれればA代表が優先される。韓国戦はダブルヘッダーだが、今後は(U-22の試合と)重なることはない。そこは調整できると思う」

―掛け持ちとなれば選手の疲労も心配だが?
「A代表のメンバーに入ったとして、試合にあまり出なかったのか、フルで出たのか。そういうことも含めて判断が必要。A代表に選ばれる選手はA代表に選ばれて当然。その後、五輪の試合があれば、コンディションを見てということになる」

●ザッケローニ監督
―6月のキリン杯では3-4-3を採用したが、今回の試合のテーマは?
「キリン杯は2試合あったので、一緒に練習できる時間も長かったし、選手の情報量も増えた。今回は月曜日に集合して、海外組は時差を調整する必要もある。本当の練習ができるのは火曜日だけで、水曜日に試合がある。10日の試合に合わせた情報を選手には伝えたい。頭には3つぐらいのシステムがあるが、相手や試合に合わせて、その中から決めたい。代表チームとして目指すのは、試合の最中でも戦い方やシステムを変えられること。しかも、高い精度で変更できることを目指していきたい」

―昨年10月以来の代表復帰を果たした選手も多いが、その理由は?
「個人の話をするのは好きではない。今回の清武、前回の宇佐美のように、若い選手が入った場合は説明する必要があると思って、個人についても言及した。今回のメンバーには呼んだり呼ばなかったりする選手もいるが、1回に呼べる人数は限りがあるし、いろんな選手を見たいからそういうことになった。駒野に関しては(昨年10月の)韓国戦でケガをして、その後リハビリなどで時間がかかったので、代表チームから離れていた」

―W杯予選に向けて一番確認したいことは?
「W杯予選前にこの試合をすることで、親善試合だが、試合の雰囲気はそうならないと思う。韓国戦が終われば、北朝鮮戦まで22日間あるが、その前に本番の雰囲気に慣れることが大事。本番の雰囲気はアジア杯から離れているので、それを取り戻して3次予選に臨みたい」

―J1でプレーしている選手は300人以上いると思うが、海外組も含めて、どれぐらいの選手を把握しているのか?
「毎日選手の近くで見ているわけではないので、完璧に把握しているとうぬぼれているつもりはない。しかし、その情報量はいかなる形でも集めたいと思っている。就任して11ヵ月ぐらいだが、100試合以上見ている。Jリーグ、ナビスコ杯、天皇杯など試合が開催されるときはスタジアムに足を運んでいるし、補える部分はうちのテクニカルスタッフが全国各地を飛び回っている。テレビで放送している試合も見るし、DVDも集めている。海外組についてはDVDで見ることが多いので、Jリーグの選手より状況を把握することは足りていないかなとも思う。すべての仕事において、何か決断しないといけないときは、できるだけミスの可能性を減らすためにも、できる限り情報量を持とうというのが私の考えだ」

(取材・文 西山紘平)

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