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ルーカス、椋原、坂田……首位のF東京が今季最多6発で京都に勝利

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[9.10 J2第27節 F東京6-1京都 味スタ]
 J2第27節の第1日が10日に各地で行われ、味の素スタジアムでは首位のFC東京と京都サンガF.C.が対戦した。最近2試合にゴールがなく、3戦連続で勝ち星から見放されていたF東京だったが、FWルーカスのハットトリック、DF椋原健太のプロ初ゴールなどで今季最多6発を決めて6-1勝利。4試合ぶりの白星で首位をキープした。
 F東京は4-5-1を採用。右足首痛で出場が不安視された森重真人は先発した。GKは塩田仁史、DFラインは右から徳永悠平、今野泰幸、森重、椋原健太。ダブルボランチは高橋秀人と梶山陽平が組み、2列目は右に谷澤達也、左に田邉草民、トップ下に羽生直剛が入った。1トップはルーカスが務めた。
 対する京都は3-4-3を採用。GKは水谷雄一、3バックは右から酒井隆介、秋本倫孝、森下俊。中盤はアンカーにチョン・ウヨン、右に駒井善成、左に安藤淳、トップ下に中山博貴が入った。3トップは宮吉拓実を中央に右に伊藤優汰、左に中村太亮が構えた。
 立ち上がり、京都が積極的なプレスで格上のF東京に思うようなプレーをさせない。そして、早い時間帯の先制に成功した。前半11分、京都は左サイドで森下がボールを奪うとすかさず前線にスルーパス。宮吉拓実が走り込んで左足を振り抜き、GK塩田の足下を射抜いて突き刺した。宮吉の2試合ぶり今季2点目で京都が1-0とした。
 F東京は前線はもちろん、サイドでも高い位置でボールがキープできず、連動した攻撃ができない。京都は守備の際、宮吉を残して全員が引いて守るため、F東京にとってはスペースがない状態となった。それでも、F東京は前半31分に同点に追い付いた。
 中央やや左で梶山がボールを受け、パスコースを探しながらドリブル。そして右サイドのスペースに出た田邉にスルーパスを送った。若き攻撃的MFがクロスを入れると、ニアに飛び込んだ谷澤には合わなかったが、中央のルーカスが右足を合わせた。相手DFに寄せられたこともあり、ジャストミートはしなかったが、ワンバウンドしてゴールイン。助っ人の7試合ぶり今季2得点目で1-1とした。
 これでF東京がリズムを取り戻す。前半36分にはスーパーシュートで逆転に成功した。カウンターで左サイドを駆け上がった椋原健太にボールがつながった。若きサイドバックは、ドリブルで切れ込み、PA左約22mとやや遠目の位置から右足を一閃。ゴール右上に今季初ゴールを突き刺し、2-1の逆転に導いた。
 京都は蒸し暑い気候で少し息切れしたのか、前半序盤のようなプレスからの攻撃ができなくなる。結果、高い位置でボールが奪えず、主導権を握り返すことができなかった。それでも前半はこれ以上の失点は許さず。F東京の2-1のままで前半を折り返した。
 後半開始、京都は中村太に代えてFWドゥトラを投入した。助っ人を入れて何とか巻き返したい京都だったが、後半2分にF東京が追加点を奪った。右CKのチャンスで、谷澤のキックに森重真人が飛び込み、ヘディングシュート。右足痛を抱えながら強行出場したCBが、10試合ぶり今季5得点目を決めて3-1とリードを広げた。
 後半6分、京都がチャンスを作った。左サイドを仕掛けてゴール前にボールを持ち込み、最後はこぼれ球をPA内右で駒井が拾って右足を振り抜いた。しかし、わずかに右に外れた。そんな中、F東京が追加点を奪う。後半12分、PA正面で森重のパスを受けたルーカスが右に行くと見せかけて左にボールを出し、すぐさま左足を一閃。きっちりとこの日2点目を決めて4-1と突き放した。
 後半26分、両チームとも選手交代を行った。F東京は羽生に代えてMF石川直宏を投入。京都は駒井に代えてMF内藤洋平を入れた。同30分、石川は左サイドを仕掛けて中に切れ込み右足一閃。GK水谷の正面を突いたが、キレのある動きを見せた。
 京都は後半33分、負傷した秋本に代わってDFアライールを入れた。しかし同38分、そのアライールが退場してしまう。F東京がスペースに縦パスを出し、石川が快足を活かして抜け出す。これをゴール前でアライールが倒してしまい一発レッドで退場となった。この間、F東京は田邉に代えてFW坂田大輔を入れた。
 石川が倒されてゴール正面約25mで得たFKの好機。キッカーはルーカスが務めたが、ここまで2得点と当たっている助っ人が大仕事を成し遂げた。右足で狙いすましたシュートはゴール左上に突き刺さり、ルーカスはハットトリックを達成。5-1とさらに突き放す一発となった。
 F東京は後半42分、ルーカスに代えてMF上里一将を投入した。F東京は攻撃の手を緩めない。後半ロスタイムは3分と表示されたが、同48分、坂田が加入初ゴールを決めた。右サイドを石川がドリブルで突破しPA内へ。自らも打てた距離だったが、中央の坂田へラストパス。元日本代表FWは右足ダイレクトで決めて6-1とした。直後に試合終了。F東京が大勝で首位をキープした。
(取材・文 近藤安弘)

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