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李が古巣相手に先制弾も、広島は逆転負けで2戦勝ちなし

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[10.22 J1第30節 広島1-3柏 広島ビ]

 サンフレッチェ広島は日本代表FW李忠成の古巣相手のゴールで先制したものの、ホームで柏に1-3の逆転負けを喫した。前節の横浜FM戦(1-1)から上位チームとの対戦が続く中で2戦勝ちなし(1分1敗)となった。

 ここ3試合で1試合1得点と持ち前の攻撃力が影を潜めている広島だが、この日も李がひとり気を吐いた。後半12分、左サイドからのパスを中央で受けて、ドリブルで持ち込む。DF酒井宏樹を振り切ると、冷静に左足シュート。ゴールまで約15mの距離からのシュートはゴールネットへ突き刺さった。李の今季14点目で広島が1-0とリードを奪った。

 しかし、直後の同13分にMF高萩洋次郎がシュートを放つと、その後の15分間は一度もシュートまで持ち込めず。その隙にMFジョルジ・ワグネルにシュートを決められて、同点に追いつかれると、後半37分、同42分と立て続けに失点。1-3での敗戦となってしまった。フル出場で駆け回り、チーム最多の3本のシュートを放った李だったが、この日は1点のみ。9月17日の磐田戦(3-1)では2得点を決めたが、1試合での複数ゴールからは、それ以来遠のいている。

 得点ランク3位につけている李は、この日のゴールで通算14点目。首位に立つ甲府の日本代表FWハーフナー・マイクに2点差に詰め寄った。同日に行われた試合で名古屋のFWケネディもゴールを決め、1位タイの通算16点に伸ばした。李は3位に甘んじているが、ハーフナーとは、日本代表でもワントップの座を争っているFW同士。Jでの活躍が代表での起用にもつながってくることを考えれば、負けるわけにはいかない。今季も残るは4試合、何が何でも個人としてもチームとしても結果を残したいところだろう。

 ホームでの屈辱的な逆転負けにペトロヴィッチ監督は「セットプレーからの失点など、集中力を欠いていた部分があったかなと思う」と厳しい表情。「ゴール前まではいい形をつくれていたが、ゴール前での制度を欠いていた。きょうの攻撃は質も欠いていたと思う」と課題を挙げた。今季のラストスパートをかけるためにも、李が擁する攻撃陣の復調は不可欠だ。

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