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[クラブW杯]左足の次は右足で魅せた! 田中が先制点をアシスト。「負ける気がしなかった」

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[12.11 クラブW杯準々決勝 柏1-1(PK4-3)モンテレイ 豊田ス]

 左足ゴールの次は、右足アシストで魅せた。柏レイソルのFW田中順也が後半8分に先制点をアシストした。MFレアンドロ・ドミンゲスの落としたボールを拾ってPA右を進入し、利き足とは逆の右足でクロス。レアンドロのボレー弾を導いた。

「負ける気がしなかった。相手のほうが上手かったけど、後半は自分たちもうまくやれた。アシストは、右足でマイナス気味に入れた。レアンドロがいると思って蹴ったら、ほんとにいた。追いつかれたけど、アシストできたことは良かったです」

 8日の開幕・オークランド(ニュージーランド)戦では左足で大会初ゴールを決めた。前半37分、左サイドでDF橋本和とパス交換し、反転から鋭く相手を交わして突進し、角度がないところから強烈な弾丸ライナーで突き刺した。ワールドのクラスのシュートに、モンテレイのブセチッチ監督も田中への警戒心を口にしていた。

 だが、この日はあえて無理して左足で打たず、右足でアシストした。それ以外にも、行くふりをしてつなぐ意識を見せた。当然、ゴールを狙ったが、無理して打って相手にブロックされるよりは“おとり”として味方のシュートを引き出そうと考えた。「クロスを意識した。相手を見ながら、レアンドロやジョルジにつなごうとした。シュートは打ちたかったけど、ボールを失わないことが大事だったので」と明かした。

 前半のロスタイム突入直後には、右サイドからのDF酒井宏樹のクロスに、ファーサイドでドンピシャで頭を合わせたが、角度がなかったこともあり、決められなかった。「ヘディングはちょっと角度がなかったですね」と苦笑いを浮かべたが、これがあったからこそ、是が非でも得点につながるプレーをしたかった。それがアシストにつながった。

 PK戦では4番手キッカーをつとめ、決めれば勝利が決まるという状況の中、相手GKにセーブされてしまった。田中は悔しそうにしていたが、もしかしたらこれはサッカーの神様が別の試合へと“運”を取っておいてくれたのかもしれない。次戦は14日のサントス戦。待ちに待った“真の世界”との対戦だ。8日のオークランド戦のように、今度は左足でゴールを決めて再びヒーローになる。

[写真]利き足とは違う右足でクロスを入れてアシストした田中。丁寧に蹴り込んだ

(取材・文 近藤安弘)

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