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中田英寿氏会見要旨

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 元日本代表MF中田英寿氏(31)が15日、東京都の東京大学本郷キャンパスで会見を行い、6月7日に横浜市の日産スタジアムで『+1 FOOTBALL MATCH』(プラス・ワン・フットボール・マッチ)を開催することを発表した。以下、会見での中田氏質疑応答要旨。

―試合には出場するのか?
「今のところ出る準備はしています。特別ケガしなければ」

―今回試合をやろうと思った理由は?今後もこの活動(人々に対して環境、貧困問題などへの意識を持ってもらうためのきっかけづくり)は続けていくのか?
「引退後、いろいろな経験をしました。そしてサッカーの世界の中心から外れてみてサッカーの大きさを目の当たりにした。サッカーを通じていろいろな関係が組み立てられたり、それによって意思疎通が図られたことが多かった。フットボール、サッカーというものはいろいろな人が同時にコミュニケーションを取ることができると思う。今回試合をやって(問題を)それでいろいろな人の興味を引いていろいろな事が伝えられたらいい。
 (今回初めて試合を行うということで)実際最初は非常に苦労しました。前例がないというのは難しくて、(その中で)今回ここまでやってきたのは感謝しています。現在スタートラインに立ったばかり。どれだけの人が参加してくれるか、見てもらえるかは分からない。でもこれからも続けていく意志はあります」

―自分自身で変わったと思うところは?外から見た日本はどうか?
「自分自身で変わったことはとりあえずないと思っています。ただ世界中にはいろいろな習慣などがあり、自分の文化だけでは当てはまらないと思った。実際経験することになれたと思う。あと外から見た日本というのは最低限のレベルが高い。同時に外にもっと出たら、能力はより活かされると思う」

―2年間サッカーと離れていたが、中田さんにとって、改めてサッカーとはどのようなものか?
「2年前に引退した後にサッカーの世界の中心から外れて一個人としてサッカーをみたいと思って旅に出た。いろいろな人と出会ったが、僕自身を『サッカー選手NAKATA』として知っていることが多かった。そのことにびっくりした。30年間サッカーをやってきた自分とサッカーは切り離せないもの。やはり自分自身もサッカーが好きですし、だったら最後までサッカーに関わっていきたいなと思っている。サッカーは自分にとって兄弟みたいなものだと思う」

―試合ではどういうところを見て、感じてもらいたいか?メッセージがあれば?
「(環境問題や貧困問題に対して)これをやれば結果が出るというものではない。どれをやればいいというものもない。逆に何をやってもいいのではないか。自分のいいところ(できること)をやるべきではないか。
 (この活動を見て、地球のためのアクションを起こして試合に)来て楽しんでくれるだけでもいいと思う。参加してくれるだけでもいいと思う。(今回の試合を通じて)自分で自発的に(地球に住む環境が良くなるために)何かやってみたいと思う人が、1人でも増えればいいと思う」
 
(取材・文 吉田太郎)

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