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香川、待望の今季初ゴールも…ドルトムントは残り3分から悪夢の逆転負け

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 香川、待望の今季初ゴールも痛恨の逆転負け……。ブンデスリーガは18日、第6節3日目を行い、日本代表MF香川真司の所属するドルトムントはアウェーでハノーファーと対戦。香川は4-2-3-1のトップ下で開幕から6試合連続の先発出場を果たすと、後半18分に今季初ゴールとなる先制点を決めた。ところが、後半42分、44分に連続失点。1-2の逆転負けで2連敗となった。

 待ちに待った瞬間がやってきた。0-0で迎えた後半18分、PA手前で縦パスを受けたFWレワンドフスキがDFにつぶされ、ボールがこぼれる。レワンドフスキと近い位置にいた香川が素早く拾うと、鋭い反転と絶妙なボールコントロールでDFをかわし、PA内に進入。前に出てきたGKの動きをよく見て、右足チップキックでゴールネットを揺らした。

 7月30日に行われたドイツ国内杯1回戦・SVザントハウゼン戦(3-0)で3部チームを相手に1得点を決めていたが、リーグ戦では待望の今季初ゴール。ブンデスリーガでの得点は昨年12月11日のブレーメン戦(2-0)以来、実に281日ぶり。感情を爆発させ、チームメイトから祝福される香川の表情に笑顔が弾けた。

 長い道のりだった。1月25日のアジア杯準決勝・韓国戦で右足第5中足骨を骨折。長期離脱から完全復活し、さらなる飛躍を狙ってスタートさせた今シーズンは7月23日のドイツスーパーカップから公式戦全8試合に先発してきたが、得点は格下相手の国内杯で記録した1得点のみ。前節・ヘルタ戦(1-2)後には「そろそろ点が欲しい」と漏らすなど、ゴールという結果にこだわってきた。

 リーグ戦と並行して日本代表にも招集され、8月10日の韓国戦、9月2日、6日のW杯アジア3次予選に先発出場。時差、長距離移動を含めた過密日程は、ザックジャパンでもドルトムントでも中心選手を担う香川にとって想像以上の負担となった。日韓戦後の第2節・ホッフェンハイム戦(0-1)では「味方のパスを受ける感覚もなかった」と話すなど、なかなかコンディションが上がらず、今まで味わったことのない“壁”にも直面した。それでも、W杯予選を終えた今月10日の前節・ヘルタ戦で初のフル出場を果たし、欧州CLデビューとなった13日のアーセナル戦(1-1)も先発。連戦の中で徐々にコンディション、試合勘を取り戻し、ついにゴールを破った。

 香川の今季初ゴールで逃げ切り体勢に入ったドルトムントだったが、終盤にまさかの展開が待っていた。後半42分、セットプレーから同点ゴールを許すと、その2分後に2失点目。残り3分からの逆転負けで2連敗となり、3試合白星なし(1分2敗)と苦しい状況だ。MFサヒンがレアル・マドリーに移籍し、エースのFWバリオスは負傷離脱中。ブンデスリーガ連覇への道は険しさを増すが、待ちに待った初ゴールを香川自身はもちろん、チームとしてもきっかけにしていきたい。

[写真]今季初ゴールを決めたMF香川真司が喜びを爆発させる


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