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FW佐藤ハットで約2年ぶりの2連勝!19位・岐阜が2位・湘南沈める!

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[9.23 J2第35節 岐阜3-2湘南 長良川球]

 J2第35節が23日に行われ、19位のFC岐阜がホームに2位・湘南ベルマーレを迎え撃った一戦は、岐阜が佐藤洸一の3得点によって3-2で勝利した。J1昇格を目指す湘南は3連勝のあと2連敗。一方の岐阜は10年8月以来、約2年ぶりとなる2連勝を飾った。

 前半16分に守備の柱であるU-19日本代表DF遠藤航が一発退場。湘南は10人での戦いを強いられながらも最後まで岐阜にプレッシャーをかけ続けたが、あと一歩及ばず、3位・京都との勝ち点差が2となった。

 ゲームの流れを大きく傾けたプレーだった。前半16分、岐阜はこの日が39歳の誕生日である元日本代表MF服部年宏が、左前方のスペースへフィードを蹴りこむ。湘南は遠藤が対応したが、PAで前に入られたFW樋口寛規を倒してしまいPKを献上。自身もレッドカードを提示されてしまう。

 岐阜はこのPKを佐藤が右足でゴール右隅へ決めて先制。24分に左足首を痛めた樋口が負傷交代してしまうが、それでも前半は11分にGK時久省吾が湘南MF高山薫との1対1をストップするなど1-0とリードして折り返す。

 1点ビハインドで前半を終えた湘南は後半開始から、加入後9戦4発のFWキリノを投入。そして後半8分、右サイドのFW古橋達弥がダイレクトでMF岩上祐三へつなぐと、そのクロスをニアサイドへ飛び込んだMF菊池大介が頭で合わせて同点に追いついた。

 だが岐阜はそのわずか1分後に湘南を突き放す。右サイドでボールを持った服部がPA中央の佐藤へ絶妙なフィード。ゴールを背にしたまま右足でコントロールした佐藤が反転しながら左足シュートを放つと、ボールはゴール右隅へ突き刺さった。

 上位相手に非常にアグレッシブな試合を見せる岐阜はさらに14分、時久のキックを右サイドの佐藤が頭で前方へ流す。湘南DFが対応しようとしたが、後方からボールを追った岐阜FWアブダが驚異的なフィジカルを活かして入れ替わり、ゴールライン際でインターセプト。アブダはGKを十分に引きつけると、絶妙なタイミングでラストパスを出し、これに走りこんだ佐藤が右足でゴールへと流し込んだ。佐藤は4試合ぶりの出場で3得点。「相手は2位のチームで順位は離れているチームなんですけど、相手どうこうより自分のプレーをしようと思っていた。今シーズン(チームは)なかなか複数の点が入ることがなかったので、後ろの選手に楽させたいと思っていた」と喜んだ。

 10人の湘南は、23分に菊池が右足ミドルを叩きこんで再び1点差へ迫る。この後、ドリブルでPAへ切れ込んだMF永木亮太の左足シュートや、岩上の右クロスから高山が放った決定的なヘディングシュートなどで反撃。だが行徳浩二監督が「危ない展開になりましたけれど、選手たちは最後まで止まることなく走り続けたと思います」と振り返った岐阜は、4バックと服部らがPAで相手の猛攻を跳ね返す。5分間のロスタイムも守りきって勝ち点3をもぎ取った。

 連敗となり、ピッチに倒れこんで悔しがる湘南イレブン。一方で自身の誕生日を約2年ぶりの連勝で飾った服部は「こういう状況なので、勝ち点3取れたことが良かったと思います。素直に嬉しいですし、サポーターの方々とこうやって喜べることも嬉しい」。依然19位と苦しい戦いが続くが、最近6試合の成績を3勝2分1敗とした岐阜はこの勢いでJ2残留の権利を勝ち取る。

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