[10.1 J2第36節 湘南1-2熊本 BMWス]

　前日、台風17号の影響で延期となっていた湘南ベルマーレ対ロアッソ熊本の一戦が1日、BMWスタジアムで行われ、熊本が2-1で勝利した。これで3連敗となった2位湘南は、前日勝利した首位甲府との勝ち点差が11に広がった。対する熊本は3連勝で勝ち点を47とし、14位に浮上した。

　首位追撃へ向け、もう負けるわけにいかない湘南が、序盤から積極的に仕掛けて熊本ゴールに襲い掛かった。だが連敗中の焦りからか、フィニッシュの精度を欠き、なかなか得点を奪うことが出来ない。

　対する連勝中の熊本は、序盤は湘南の気迫に押され気味で、シュートすら打たせてもらえない展開が続いた。だがようやくのファーストシュートがゴールにつながる。前半42分、FW齊藤和樹がDFと体をぶつけ合いながらPA内に侵入。最後は強引に右足を振り抜くと、見事にゴールネットを揺らし先制に成功した。齊藤のゴールは2試合ぶり今季4得点目となった。

　後半も前に出たのは湘南。すると後半30分、途中出場DF島村毅がPA内で倒されて得たPKをFW岩上祐三が、GK南雄太に読まれながらも執念で左隅に蹴りこみ、同点に追いついた。

　だがロスタイムにまさかの展開が待っていた。熊本はDF市村篤司が豪快に右足を振り抜くとDFの足に当たったボールはクロスバーを叩く。そこに詰めたFW北嶋秀朗が無人のゴールに頭で流し込み、劇的勝利を飾った。

　前節福岡戦で移籍後初ゴールを決めた北嶋。2試合連続ゴールと勢いが出てきたが、「おいしいゴールでした」と笑顔を見せた。「最後、勝つことが出来たチームを誇りに思う」。ようやく粘りの出てきたチームに手ごたえとともに、来季につながるチーム作りを誓っていた。