[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.21 イギョラ杯予選リーグB組 矢板中央高 0-1 札幌U-18 清瀬内山G]

　この試合で先発したコンサドーレ札幌U-18の09年U-17日本代表GK松原修平と第88回全国高校サッカー選手権4強の立役者となった矢板中央GK三浦拓はかつて北海道選抜でチームメイト。“元ライバル”の両守護神が安定した守備を見せるなど得点チャンスがなかなか生まれなかった試合は、札幌U-18MF前貴之が一発で決着をつけた。

　ボランチとして先発した前はメンバー交代に伴い後半から左MFへ。相手を引きつけてから逆をとるドリブルでチャンスメークすると22分だ。左サイドから切れ込むと、目の前のDFが2人が外にふられた隙を見逃さず、ギャップをドリブルで突く。そして強烈な右足シュートで決勝ゴールをねじ込んだ。「コンサドーレには負けたくない」と意欲を燃やしていた矢板中央・三浦の守るゴールを一発で破る値千金弾。この後もPAのこぼれ球に鋭く反応して強烈な左足シュートを放つなど、最後まで抜け目ない“危険な”アタッカーの香りを漂わせていた。

<写真>後半22分、札幌U-18MF前が決勝ゴールを決める
(取材・文　吉田太郎)