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日本の新背番号1・川島がゴールを死守も、後半40分に負傷交代

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[10.8 キリンチャレンジ杯 日本1-0アルゼンチン 埼玉]

 GK川島永嗣(リールス)が右内転筋に違和感を訴え、後半40分に途中交代した。「蹴ったときに違和感があった。伸びた感じはないけど、もう1試合あるし、ちょっと様子を見ようと」。あくまで大事を取っての交代だったようで、試合後のミックスゾーンにも普通に歩いて報道陣の前に姿を見せた。

 新背番号1の守護神として日本のゴールを死守した。前半25分、FWテベスの強烈ミドルも体を張ってキャッチ。同28分にはゴール右上隅を捉えたメッシの直接FKを横っ跳びで弾き出した。

 「今日の試合に関してはシュートがどれだけ来てもおかしくないという想定でやっていた。チームがバタバタしても自分は落ち着いた対応をしようと思っていた」。開始直後にはDF栗原勇蔵のミスから決定的なピンチを招いたが、川島は動じることなく、FWディエゴ・ミリートのシュートを抑えた。「前半の最初はバタバタしたけど、徐々にプレッシャーをかけて、いい守備からいい攻撃もできていた」。守護神の冷静な対応からチームも落ち着きを取り戻していった。

 南アフリカW杯後、ベルギーリーグのリールスに移籍し、新たなチャレンジに踏み切った。開幕戦から10試合連続のフル出場。チームは1勝2分7敗の勝ち点5で16チーム中、15位と低迷しているが、川島自身は新たな環境でさまざまな刺激を受けている。

 この日、先発メンバー11人のうち7人を海外組が占めた。「W杯が終わって、世界で勝つために、個人個人が成長していこうということで海外に多くの選手が出た。それぞれの国で感じていることもあるだろうし、代表で集まって、目に見えるプレーだけでなく、目に見えないところでうまく対応しているところもある。それがチームをいい方向に向かせていると思う」。個々のレベルアップが結果的に代表の強化につながる。最後尾でゴールを守る守護神は、チームの確かな成長を感じ取っていた。

<写真>試合後にサポーターへ挨拶するGK川島
(取材・文 西山紘平)

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