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[女子W杯]宮間が1G1Aで勝利を引き寄せる活躍

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[7.17 女子W杯決勝 日本2-2(PK3-1)アメリカ フランクフルト]

 MF宮間あや(岡山湯郷)がFIFAランク1位・アメリカとの決勝戦で1得点1アシストの活躍を見せ、チームを世界一に導いた。序盤は相手のフィジカルの強さや高さに日本の選手たちは圧倒されていたが、宮間は顔色一つ変えずに淡々とプレー。冷静に相手のミスをうかがい、少ないチャンスをものにした。

 1点を追う後半36分、相手陣内中央でパスカットしたMF川澄奈穂美(INAC神戸)が右サイドへ展開。これを受けたFW永里優季(ポツダム)がクロスを入れ、FW丸山桂里奈(ジェフ千葉)が飛び込んだ。相手選手ともつれ合ったこぼれ球をDFがクリアミス。これに素早く反応した宮間が左足アウトサイドで押し込み、1-1の同点に追いついた。

 延長前半14分にまたも失点を喫したが、延長後半12分にMF澤穂希(INAC神戸)とのホットラインで劇的な同点弾を演出する。左CKのチャンスに澤とアイコンタクト。直前のプレーで澤をマークするDFとGKが痛んでいたのを見逃さず、ニアサイドに走り込んだ澤にピンポイントで合わせる正確なボールを送り、起死回生の同点ゴールをアシストした。

 PK戦ではプレッシャーのかかる1人目のキッカーを務めたが、相手GKの逆を突いて冷静に決め、後ろにつないだ。そしてPK3-1で世界一に。優勝した瞬間は「アメリカ代表の選手にも友人が多いので、敬意を表さないといけないところもあった」と、一人ハーフウェーラインの上で静かにガッツポーズ。W杯制覇の喜びを静かに噛み締めた。

 26歳にして今回が3度目のW杯。大会前には「初めてのW杯、若手だったW杯、今回は中堅で迎えるW杯。年下の選手たちの気持ちも分かるし、彼女たちがプレーしやすいよう、また年上の選手たちがプレーに専念できるようにしたい」と話していた。

 その言葉どおり、ピッチ内外に気を配り、すべはチームのためにと奮闘した。弱冠26歳ながら、なでしこジャパンの中では澤に次いで2番目に多い国際Aマッチ98試合出場を誇る。その経験を生かし、見えないところでもチームを支えた。
 
 試合後のインタビューで宮間は「(アメリカ戦は)相手に支配される時間が多かったので、これをステップに、また新たななでしこジャパンが次の五輪予選も頑張ると思います」とコメント。世界大会連覇へ。その目は早くも9月の五輪アジア最終予選、さらには2012年のロンドン五輪本大会を見据えていた。

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