[10.14 キリンチャレンジ杯 日本5-0トーゴ 宮城ス]

　日本代表は14日、宮城スタジアムでトーゴ代表と対戦。前半5、8分とFW岡崎慎司(清水)が立て続けにゴールを奪うと、同11分にも初先発のFW森本貴幸(カターニア)が初ゴール。後半20分には岡崎が8日の香港戦に続くハットトリックを達成し、同40分にはMF本田圭佑(VVV)がダメ押しゴールを決め、5-0と大勝した。
以下、試合後の選手コメント

●FW森本貴幸(カターニア)
―初ゴールになったが?
「よかったです」
―イメージ通り?
「そうですね」
―パスを引き出す動きはできた?
「動けば出てきたので。それを繰り返しやっていきたい」
―相手の印象は?
「全然強くなかった。だけど、試合に出れたこと、1点取れたこと。相手は弱かったけど、うれしかった」
―中盤の選手と話はした?
「特に攻撃の部分はなくて、守備の仕方、プレスのかけ方についていろいろ話した」
―守備の意識は高まった?
「そうですね。チームのやり方なので。それをしながら自分の持ち味を出せるようにしたい」
―監督からの指示は?
「プレスのかけ方のことと、あとは思い切っていけと」
―岡崎とのコンビは?
「特に問題なくできた。お互いに点を取れてよかった」
―岡崎はまたハットトリックだったが?
「点を取る選手だなと思った」
―反転からのシュートは狙っている?
「特に意識はしてない」
―ゴールシーンはパスが来る前からイメージしていた?
「いいタイミングで前を向けたので。感覚で蹴った」

●FW岡崎慎司(清水)
「クロスを上げる方の質で、チームの狙いが合ってきたのかなと思う。このへんに抜けてくるだろうなというのが、最近、日本が練習していること。課題は尽きないけど、クロスに関しては良かった」
―1点目は?
「クロスを上げる方(遠藤)も(ニアにいた)モリ(森本)を見ていたかもしれない」
―2点目は?
「シュートはヒールみたいな感じ。入らないかなと思った。まあ、点は、入るときは入る。今日は本当にクロスの質が良かった。ここに来てほしいと思うところにきていた」
―ゴールパフォーマンスは?
「あれは俊さん(中村俊輔)とヤットさん(遠藤保仁)と話していました」

●FW佐藤寿人(広島)
―チームの5点目の場面ではゴール前に詰めていたが?
「ボールがGKに入ってきて、(本田)圭佑もいたから。でも、合わせられる場面もあったと思う。そういうところは紙一重。岡田さんにも、また一つ、絡んだなと言われたけど、取ったな、と言われるようにやっていきたい」
―10日間の成果は?
「自分がどういうタイプの選手であるかは理解してもらえたと思う。以前と違って前のほうで使ってもらえるようになっているし、監督にも点がほしいところで使うと言われている。だからこそゴール前のところは追求していかないといけない」

●MF本田圭佑(VVV)
「反省しどころ満載。あのヘディングは決めないといけないし、ミドルシュートも枠を捉えないと。シュートまでの行き方も、もう少し迫力があってもよかった。まだまだです。課題をオランダに持ち帰って、しっかり取り組んでいきたい」

●MF中村憲剛(川崎F)
「常に自分たちの土台は変わってない。どの相手にも出し切ることが大事。そこにクロスのこととかが肉付けされてきた。チャレンジすることが3試合のテーマだったと思う」
―グラウンダーのクロスはかなり意識していた?
「グラウンダーというか、グラウンダーの方が合わせやすいから増えるけど、浮いたクロスとかグラウンダーとかは気にしてない。どこのポイントで点を取るか。オカ(岡崎)が決めたゴールも、俺もあそこに入れたかったし、オカも狙っていた。そこがシンクロして点になった。ハセ(長谷部)のクロスもヤット(遠藤)のクロスもそう。1つのオプションになるのは間違いないけど、固執するのもよくない。それがすべてになると、話が違ってくる。一辺倒にならないというか、バリエーションの1つとして臨機応変にやりながら相手を崩せるかどうかが大事だと思う」

●MF石川直宏(F東京)
「短い時間だったけど、僕にとっては大事な10分だった。どうにかしようとしてプレーしていた。難しいことをしたわけではないけど、あの時間であのプレーができたのは自分の中で大きい」
―監督には何と言われて出たのか?
「点に絡めと言われた。相手も足が止まってやりたい放題だったけど、うちも疲れていたので僕が引き出そうと思った。とにかくアシストか得点を狙っていた」
―W杯への距離は縮まったか?
「来る前よりは、そう思う。第1歩は踏み出せたと思うのでその先が大事。自分の中で課題としていることが、ここに来てもっと求められていると感じた。世界を目指す上でやるべきことが見つかった」

●DF長友佑都(F東京)
「前半ポンポンと点が入って、あれって感じだったけど、最後まで目指すべきサッカーをやれたと思う。これを強い相手にどれだけできるか」
―早めのクロスは狙い通りできた?
「チャレンジしている。いつもならもう一歩運ぶところでクロスを上げたり。練習からやってるから、タイミングはつかめてきた。あとは中とのコンビネーション。帰ってから練習します」
―森本の印象は?
「常にゴールに向かっている。1本のパスを狙っているし、そこをもっと見てあげれば、もっと生きるし、もっと点も取れると思う。僕ら次第」

●DF田中マルクス闘莉王(浦和)
「もっと上手くなるため、よくなるためにやるだけ。監督に要求されていることをやって、プラスアルファで自分の持ち味を出す。相手に関係なく、自分たちのやるべきことをやることが大事。格下相手でも点を取るのが難しい。取れたのはすごいこと」
―森本が初ゴールを決めたが?
「いつも出ているメンバーだと、もっとフリーでもらえるシーンもある。1つ先を考えて動くとか。そういうのは肌で感じないといけないし、いつもとはちょっと変わったリズムもあった。そういうところを出番が増えることでどんどん身に付けないといけない」
―本田については?
「個人技に走ることがある。悪いことじゃないけど、それをいつ使うかはこれからやっていかないといけない」

●DF徳永悠平(F東京)
「いろいろやってチームのコンセプトも分かった。もっと自分を出せるようにしたい。オカ(岡崎)は動き出しがいいし、分かりやすかった。試合に出ていい経験になった。これを次につながるようにしていきたい」

●DF内田篤人(鹿島)
―途中出場だったが?
「外から見ていて、1タッチ、2タッチでもう少し崩せればと思って入った。クロスは良かったと思う。いつも最初から出られるわけではないから、そういうときこそ学ぶこともあるし、のびのびやれたりしたらいいと思う」
―今までとは違うタイプのクロスを上げていたようだが?
「そうですね。GKの前にいくようなクロスは狙っていた。キーパーに取られたのもあるけど、あれくらいがいいと思う」

●DF今野泰幸(F東京)
―地元での試合だったが?
「やっぱり家族とかも来てたし、宮城が大好きだし、出たいなって思っていた」
―試合に出たときはほとんど試合が決まっていたが?
「僕には関係ないし、今日なら勝っていてももっと点を取りに行く状況だった。もっと取らなきゃと思って入ったし、自分が入って点も入った。そこはよかったと思う。出されるということは何か期待されているということ。それを理解してやっていかないといけない。このチームは入りやすいと思う。チームとしては新しい選手が来ても入りやすい雰囲気がある」

●GK川島永嗣(川崎F)
―後ろから見ていて今日の2トップはどうだった?
「森本は後ろ向きで、相手が激しく来てもキープできるし、起点になれる。その中でオカ(岡崎)が飛び出したり、チームの選択肢として良かった。それができなくなったときに別の引き出しがあれば」
―新しいメンバーもいたが?
「同じメンバーでやることでコンビネーションは良くなるけど、新しい選手が入ることで活性化する。いい合宿になった。試合としては3試合ともこちらが支配できる試合だったけど、W杯に向けて何を意識しなきゃいけないか、そういうところを深められたと思う」

(取材・文　矢内由美子、西山紘平)