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[戦評]前半の守備が光った(中国vs日本)

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[2.20 08年東アジア選手権 中国0-1日本 重慶]

田村修一の「視点」

 ただでさえメンバー的に制限があったところに怪我人が続出し、日本にとっては、前回の北朝鮮戦(17日)よりも難しい戦いだった。
 前半は中国がフィジカルにものを言わせて、前線からプレスを掛けてきた。
 それに対し日本はDFラインを下げすぎてしまったため、前線が孤立し、バランスが悪くなっていた。ボールを奪った後もロングボールで前に出すことしかでず、セカンドボールを中国に拾われ、攻められるという悪循環が続いた。光ったのは日本の守備だった。押し込まれながらも日本はセンターバック、GKの頑張りで、失点を免れる。そして、カウンターで点に結びつけ、少ないチャンスをものにした。
 後半は、中国の足が止まったこともあり、前に出た日本が、自分たちのサッカーができる様になった。パスをつなげ、相手のバイタルエリアに侵入するようになる。審判の不可解な判定もあり、追加点はなかったが、2点目、3点目が入ってもおかしくなかった。
 この試合、MF中村憲剛がいい動きをしていた。前半こそミスが目立ち、あまり機能していなかったが、後半はいいパスを幾度となく出し、攻撃の起点になっていた。また、自らも攻撃に参加していた。

 次の日本の対戦相手、韓国は手ごわいだろう。同日に行われた試合で韓国は、後半に退場者を出した北朝鮮に対し1-1と引き分けたが、内容は完全に勝っていた。ローテーションのため、この試合では出場しなかった、FWパク・ジュヨン(中国戦で2得点を挙げた)など主力数人も、次の試合には出て来るだろう。

 様々な制限があり、今大会で岡田監督がやりたかったことは、ほとんどできないだろうが、その中で優勝できるかどうか、監督としての手腕が試されるところ。試練を乗り越え、優勝して欲しい。

(取材・フットボールアナリスト田村修一)

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