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[MOM327]三菱養和SCユースMF佐藤聖(3年)_“養和のメッシ”4発に絡む

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.3 全日本ユース(U-18)選手権準々決勝 清水ユース 1-4 三菱養和SCユース ひたちなか]

 “養和のメッシ”が輝きを放った。決勝ゴールを含む全4ゴールに絡む大活躍。三菱養和SCユースの4強進出の立役者となったMF佐藤聖は「前半は中途半端で後半もミスが多かったけどいい攻撃ができたと思う」と満足げな笑顔を見せた。

 圧巻だったのはMF田中輝希のゴールにより同点に追いついた直後の後半3分に決めた勝ち越しゴールだ。田中からのパスを右サイドで受けると一気にギアチェンジ。中央へ鋭く切れ込むと弾丸シュートをゴール左隅へと突き刺した。「サイドへ開いたところから切れ込んでのドリブルだったり、シュートには自信がある。自分の得意な形で決められてよかった」と佐藤。このゴールで勢いづいた三菱養和はSB横山恭嗣郎、FW若狭夢信のゴールで勝負の行方を決定付けた。その全てが佐藤のドリブル突破やパスなどからもたらされたゴールだった。

 現ジェフユナイテッド千葉ヘッドコーチの斉藤和夫前監督は「アデバヨール」など選手にニックネームをつけては、そのプレーをイメージさせていた。佐藤につけられたニックネームは「メッシ」。この日は「自分と体格も似ているし、目標とする選手」である憧れのメッシばりの切れ味鋭いドリブルからの一撃に加えて、特に後半はそのスピードやMF近藤貴司とのコンビで再三清水ユースDF陣を混乱に陥れた。

 どちらかというと静かな口調が特徴的だが、ピッチに入ると厳しい言葉でチームメートを鼓舞。「自分が引っ張っていこうと思っている」の言葉通りに精神面でもチームを引っ張る存在だ。次はいよいよ準決勝。昨年の準決勝(対横浜FMユース)はベンチに入りながらも国立のピッチに立つことはなかった。そしてチームはPK戦の末に敗戦。「高円宮杯で本当に優勝したいと思っている」。2年越しの思いを抱いて“養和のメッシ”が国立決戦の舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)

全日本ユース2010特集
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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