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【連載】南アへカウントダウン!(7)自分の「型」を追求する岡崎

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南アフリカW杯開幕まであと76日!
[3.27 J1第4節 川崎F0-0清水 等々力]

 清水エスパルスのFW岡崎慎司はチーム最多の3本のシュートを放ちながら無得点に終わった。チームもスコアレスドロー。「チームにも申し訳なかった。相手も疲れがあったと思うし、こういうところで勝たないと。優勝を目指している以上、こういう試合で勝ち切れないといけない。自分の責任は大きい」と悔やんだ。

 前半26分にはMF小野伸二のスルーパスに抜け出したが、シュートはミートできず。後半17分にもMF兵働昭弘のパスを受け、左45度から狙い澄まして右足で狙ったが、ゴール右に外れた。

 「せめて枠におさめられるようにしないといけない。シュートまでいくチャレンジはできていたけど、次はそういうところまできっちりやらないと。抜けたところの胸トラップとか、そこの精度が課題。シュートとトラップの精度。今年課題に挙げているところが全部出た」

 今季、トラップの精度に強いこだわりを見せる岡崎はオフにもトラップからシュートまで持っていく一連の動作に磨きをかけるための体幹トレーニングに励んできた。世界と戦う上では、一瞬のトラップミスでシュート機会を失う。試合後、MF中村憲剛に冗談交じりに「トラップミス、ありがと」と声をかけられ、苦笑いを浮かべていたが、高い意識を持って臨んでいるだけに、悔しさも人一倍だった。

 13日の山形戦で前歯2本にひびが入る負傷を負い、前節20日の神戸戦は大事を取って欠場した。数日間、食事に苦労した以外は日常生活に影響はなく、練習もできていただけに「やっぱり1週間空くだけで、サッカーがしたいなと。なんで休んでんのかなって思ったし」とストレスもたまっていた。

 「やっぱり試合は楽しい」。2週間ぶりの試合を終え、充実感もあったが、「そういう気持ちは出せたけど、悔しさが残った。今日は悔しい試合」とすぐに笑顔も消えた。

 正確なトラップから枠を捉えるシュート。W杯開幕まであと76日。「早く完成に持っていきたい」という自分の「型」を追求し続けるだけだ。

(取材・文 西山紘平)
※今連載ではJリーグ取材時にW杯を目指す日本代表選手を取り上げていきます

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