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鹿島がどこかおかしい、今季初の無得点で3戦勝利なし

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[4.18 J1第7節 鹿島0-0広島 カシマ]

 王者が失速気味だ。ACLは無傷の5連勝でグループリーグ突破を決めている鹿島アントラーズだが、リーグ戦は2試合連続の引き分けで3試合白星なし(2分1敗)。ACLとの連戦や、ここ2戦はFWマルキーニョスを出場停止で欠いている影響もあるだろう。

 公式戦4戦連発中だったFW興梠慎三は「前半から全然体が動かなかった。最後は足もつっちゃって…」と、自身の連続ゴールが止まり、チームとしても今季公式戦13試合目で初の無得点という結果に力なかった。

 チャンスがなかったわけではない。クロスバーや相手GKの好守に阻まれた場面もあった。しかし、全体的には攻めあぐねる時間が長く、シュート数19対10という数字が示すほど相手を圧倒できたわけではなかった。

 DF岩政大樹ははっきりと問題提起する。「例えばうちのゴールキックでボールが浮いているとき、DF、中盤の選手のうち何人が走っているか。その人数が少ない。疲れなのか、意識なのか、分からないけど、どっちにしても問題。過密日程といっても、今は3連戦だし、そこでこうなってしまうと難しい」。相手より走ってセカンドボールを拾い、厚みのある波状攻撃でゴールに迫る。史上初の3連覇を成し遂げた王者のベースにあった部分が物足りない。

 「僕自身は今年そういう状況を感じたことがない。2年前とか去年とかの状況に戻したい。(勝ってないのは)3試合だし、まだ1敗。バタバタしても仕方がないけど、楽観していいわけではないし、危機感は持たないといけない。そこのバランスだと思う」。岩政の表情はすっきりしない。取り越し苦労か、何かの前兆か。王者がどこかおかしいのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

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