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小野&大前弾に2年目守護神ビッグセーブで清水競り勝つ

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[7・9 J1第3節 甲府1-2清水 中銀スタ]

 清水エスパルスが過去3勝1分と無敗の“富士山ダービー”を2-1で制し、暫定8位へ順位を上げた。

 MF小林大悟が清水移籍後初先発した清水は前半29分、FW高原直泰とのワンツーなど同級生とのパス交換でフリーとなったMF小野伸二が敵陣右中間から右足を一閃。ゴール左隅にスーパーミドルを突き刺して先制する。

 42分に小野がスライディングしながら出したバックパスからアンラッキーな形で失点してしまったが、それでも清水は前半ロスタイム、SB辻尾真二の右クロスのこぼれ球をファーサイドで待ち構えていたFW大前元紀が右足ダイレクトでゴールへと流し込んで勝ち越した。

 リードして折り返した後半には相手に再三決定機をつくられたものの、若き守護神が躍動する。11分のFWパウリーニョの左足シュートにはじまり、43分のMF柏好文の決定的なシュートやロスタイムにMF養父雄仁が放ったゴール至近距離からのヘディングシュートなど再三のピンチでGK碓井健平がビッグセーブを連発。自らの2倍の14本のシュートを放たれた清水だったが、1点リードを守りきった。

 静岡の名門、藤枝東高から筑波大を経て昨年清水入りした碓井は4-1で快勝した5月22日の大宮戦でプロ初先発すると、北京五輪日本代表GK山本海人ら実力者たちを押しのけて先発に定着。開幕6試合で3敗を喫していたチームの巻き返し(その後9試合で1敗)に貢献している。清水公式サイトによると、碓井は「(相手のシュート)ボールが真ん中に来てくれるのは運もあるが、良いポジションが取れているということ。(終盤の相手の攻撃で)失点をしなかったことがよかった」と自身の好セーブで守りきった試合を喜んでいた。

 日本代表として国際Aマッチ38試合に出場し、15得点を記録したFW碓井博行氏を父に持つサラブレッド。だが父とは違うポジションを選択し、大学を経てプロへの道を切り開いてきた。「本当に(試合に)勝つことが大事。その中で問題点は修正していけばいい。早く(順位が)上のグループにいけるようにしたい」と誓う安定感抜群の守護神が、これからもその好守で清水に勝利をもたらす。

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