[7.18 J1第18節 横浜FM1-1新潟 日産]

　J1第18節が18日各地で行われ、22681人が詰めかけた神奈川県の日産スタジアムでは、リーグ13位の横浜F・マリノスが3位のアルビレックス新潟を迎えた。新潟はFW矢野貴章のゴールで先制したが、後半早々に途中出場のマリノスFW坂田大輔の得点で同点にされ、1-1で試合終了。互いにリーグ後半戦のスタートを勝利で飾ることは出来ず、新潟は暫定で3位。マリノスは12位となった。

　ホームのマリノスはDF小宮山尊信が出場停止。4-3-3の布陣で臨んだ。一方、新潟はMFマルシオ・リシャルデスとDF千代反田充が出場停止。攻守の要となる主力を欠いた4-3-3となった。
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　立ち上がりから両チームは主導権を握り合い、中盤で激しい攻防を展開。パスは繋がるものの互いに効果的な縦へのパスが入らず、攻撃の起点をサイドに設けた。新潟は前半12分、左CKからファーサイドのFW大島秀夫がヘディングシュート。同13分には、マリノスのMF兵藤慎剛がFW水沼宏太からの右クロスを胸トラップしバイシクルシュート。しかし、これらのシュートは互いのGKの目の前に飛んだ。

　新潟はFWペドロ・ジュニオールが左サイドから度々ドリブルで切れ込み突破を試みた。しかしマリノスはMF小椋祥平やDF中澤佑二らが危なげない守備で早めに対処、チャンスを確実に潰した。一瞬の隙をついて突如試合を動かしたのは新潟だった。前半24分、自陣からDF千葉和彦がゴール前に大きなロングボールを入れると、FW矢野がマリノスDFの裏へ抜けだした。GK飯倉大樹の動きを見極めた矢野は、落ち着いてゴール左に先制点を流し込み1-0とした。


　後半マリノスはFW水沼宏太にかえてFW坂田大輔を投入。すると後半2分に、その坂田が試合を振り出しに戻した。MF松田直樹が自陣からPA右位置に縦パスを蹴り込むと、走り込んだDF天野貴史がヘディングでゴール前中央へ落とし、坂田が右足シュート。1-1とする貴重な同点弾を決めた。すると、マリノスの勢いは加速。同6分には坂田が相手DFのタックルをかわしてフィニッシュ。同17分には左SB田中裕介のセンタリングに合わせたFW渡邉千真がスライディングシュートを放った。しかし渡邉は同25分、DF金根煥と交代し、その後兵藤も長谷川アーリアジャスールに交代。3トップは左から坂田、金、山瀬功治、トップ下に長谷川が入った。

　一方新潟は、MF酒井高徳、松下年宏らがカウンターからシンプルなパスでバイタルエリアまでボールを運ぶものの、最後の局面で矢野、大島、ジュニオールのFW陣の連動が噛みあわず追加点が奪えない。後半29分にはDF中野洋司をDFジウトンに、酒井高徳をMFディビッドソン純マーカスに交代。ロスタイムにDF内田潤のクロスのこぼれ球を矢野がヘディングシュートしたが枠をとらえることは出来ずに、ここで時間切れ。1-1の引き分けに終わった。

　両社は攻め続けたものの加点できず、リーグ後半戦のスタートを白星で飾ることはできなかった。新潟は暫定で3位、マリノスは12位となった。

(取材・文 山口雄人)