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アウェーで勝てない京都、今季4分6敗に佐藤「俺も不思議」

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[8.1 J1第20節 横浜FM3-0京都 日産ス]

 京都サンガF.C.はまたもアウェーで敗れ、今季初の連勝を逃した。FWパウリーニョ、MFディエゴを中心にしたカウンターでチャンスを伺ったが、ディエゴが厳しいマークに遭い、なかなか攻撃の形をつくれない。中盤を支配され、押し込まれた時間が続くと、前半38分、FW渡邉千真に強烈なミドルシュートを決められ、先制を許した。

 「1点目がすべて」。DF水本裕貴はそう唇をかんだ。「結果論だけど、前半0-0でいけば、焦るのは向こうだし、前に出てきたところのスペースを突けば良かった。1-0になって逆に相手がうちの空けたスペースを突けばよくなった」。結局、後半も守勢を強いられ、28分、42分と失点を重ね、0-3の惨敗となった。

 前節26日の川崎F戦は3-1で鮮やかな逆転勝ちをおさめた。その勢いに乗って連勝といきたかったが、またしても苦手とするアウェー戦でつまずいた。今季20試合を終え、いまだ連勝がない。ホームでは7勝3敗だが、アウェーになると4分6敗と極端に成績も変わる。

 水本は「連勝しないと、順位もなかなか上がらないし、行ったり来たりになる。川崎F戦でいいゲームができたのに、きょうこんな試合をやっちゃうと、また一からやらないといけなくなる」と、継続性がなく、パフォーマンスの安定しないチーム状況に苦言を呈した。

 京都のようなカウンターサッカーは、アウェーの方が戦術的にはまりやすいはずだ。なのに真逆の結果につながっているのだから不思議だ。そうMF佐藤勇人に聞くと、「俺も不思議です」と首をかしげた。

 「完全にメンタル。メンタルが弱い。それだけだと思う。アウェーで勝てないのもそうだし、連勝できないのもそう。メンタルがそこまでいってないのが、京都の悪いところ。それをひとりひとりが自覚して変えていかないと」。主将として苦悩を抱える佐藤の言葉だけに重く響く。この壁を打ち破らない限り、京都がJ1に定着し、上位争いに食い込めるようにはならないだろう。

<写真>横浜FM戦の京都MF佐藤(右は横浜の山瀬)

(取材・文 西山紘平)

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