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F東京はアウェーゴール2発も…10人の清水が同点に持ち込む

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[9.2 ナビスコ杯準決勝第1戦 清水2-2F東京 アウスタ]

 ナビスコ杯準決勝は2日、第1戦を行い、アウトソーシングスタジアム日本平では清水エスパルスFC東京が対戦。清水は1-2で折り返した後半開始直後にDF岩下敬輔が一発退場となり、数的不利を強いられたが、後半24分にMF枝村匠馬が値千金の同点ゴールを決め、2-2の引き分けに持ち込んだ。数的優位を生かせず、同点に追いつかれたF東京だが、アウェーゴール2点をマーク。両者は6日の第2戦(味スタ)で雌雄を決することになる。

 清水は日本代表FW岡崎慎司がオランダ遠征で不在。代わって藤本淳吾がFWで先発した。DF青山直晃も体調不良で欠場し、代役にはDF児玉新が入った。システムは4-4-2で、GK山本海人、4バックは右から市川大祐、岩下敬輔、児玉、太田宏介。中盤は本田拓也と伊東輝悦がダブルボランチを組み、右に兵働昭弘、左に枝村匠馬が入り、藤本とヨンセンが2トップを組んだ。
 F東京はDF今野泰幸とDF長友佑都が日本代表で不在。代役はそれぞれDF茂庭照幸とDF椋原健太で、DF徳永悠平が長友のいない左サイドバックに回り、椋原が右サイドバックに入った。システムは4-4-2で、GK権田修一、4バックは右から椋原、ブルーノ・クアドロス、茂庭、徳永。中盤は梶山陽平と米本拓司のダブルボランチで、右に石川直宏、左に羽生直剛。2トップはカボレと平山相太だった。

 試合は清水が主導権を握り、中盤でもパスがよく回った。前半2分には藤本の右クロスからヨンセンがヘディングシュート。枝村も2列目から積極的にミドルシュートを狙うなど優勢に試合を進めた。

 しかし、先制したのはF東京。前半33分、石川の右クロスのこぼれ球を米本が右足でダイレクトシュート。地をはうような強烈なミドル弾がゴール右隅に吸い込まれた。

 清水も1分後に兵働の右CKをヨンセンが頭で合わせて同点に追いついたが、F東京が抜群の決定力を発揮する。

 前半42分、右サイドからPA内に切れ込んだカボレが伊東のマークを振り切り、左足でシュート。これがゴール左隅に決まり、F東京が2-1と勝ち越した。

 後半開始30秒、清水にアクシデントが襲う。岩下がカボレに対してひじ打ちをしたとして一発退場。1点ビハインドの上、残り45分間、数的不利に立たされた。

 それでも気迫で巻き返す。10人とは思えない運動量と球際の強さでF東京を押し返し、流動的な攻撃でチャンスをうかがった。執念が実ったのは後半24分だった。退場した岩下に代わって急きょ投入されたDF平岡康裕が果敢なオーバーラップで右サイドを突破すると、折り返しをヨンセンが落とし、フリーの枝村がシュート。これがDFの足に当たって角度が変わり、ゴールネットを揺らした。

 F東京も終盤に反撃し、勝ち越しゴールを目指したが、清水の守備陣は最後まで集中力を切らさず、2-2のドロー。勝負の行方は第2戦に持ち込まれた。

(文 西山紘平)

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