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名古屋は主力温存も今季最多4得点。ストイコビッチ監督「これでリーグが面白くなった」

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[9.26 J1第27節 鹿島1-4名古屋 カシマ]

 ACLの逆転突破に弾みがつく、最高の勝利をつかんだ。名古屋グランパスは23日のACL準々決勝第1戦・川崎F戦(1-2敗戦)から中2日のため4選手を入れ替えて挑んだが、今季リーグ戦最多の4得点を奪って快勝。勝ち点3を獲得したうえ、試合内容にも手ごたえをつかんだ。

 「完璧だった。美しい試合ができた。これでリーグが面白くなった。4人入れ替わったのは短い期間で試合が続く中で、1年間、プレーし続けるのは無理だからだ」

 ストイコビッチ監督は胸を張った。中2日での連戦となるうえ、30日には川崎Fとの第2戦が控えているため、DF増川、FW玉田、MF小川、MF中村の主力を先発から外し(増川、中村はベンチ外)、DFバヤリッツァ、FWブルザノビッチ、MF杉本、MF三都主を先発で起用した。それでも、前半から鹿島を圧倒。起用もズバリと当たった。

 前半5分のFWケネディの先制点は、ブルザノビッチのシュートが起点で、本人もその後に2得点。杉本恵太も試合を決定付ける3点目を決めた。特に左サイドのスペシャリスト、MF三都主アレサンドロがボランチで活躍。キープ力と展開力を活かして試合にリズムを作った。三都主は「ボランチはみんなびっくりしていると思う。ボールを落ち着かせて、自分のリズムで試合に入ろうと思っていた。それはよかったと思う。今は、ポジションは関係なく、試合に出られていることが楽しい」と充実感を漂わせた。ボランチ起用は初めてではないが、王者に通用した“新境地”に自信を深めた。

 30日の川崎F戦はホームゲームで、1-0で勝てば逆転突破できる。DF吉田麻也は「鹿島のホームで4点取れるのは他のチームでもできないことだから、うれしい。(ACLへ)これで手ごたえが感じられた。これ以上、川崎Fには負けるわけにはいかない」と、1失点はしたが、セットプレーからだったため、守備面でも手ごたえをつかんだ。

 ケネディも前半のみで交代させて“温存”できたうえ、MF小川、FW玉田は途中出場し、試合勘も培った。ムードは最高潮。この勢いで苦手の川崎Fも倒すつもりだ。

<写真>名古屋FWケネディ
(取材・文 近藤安弘)

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