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2戦連発クライトン「力を出せている証拠」

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[4.26 J2第10節 横浜FC0-1札幌 ニッパ球]

 「クライトンは今日凄かったですね。彼があんなにも突破してくれるとは思っていなかった」。クライトンが決めた1点を守りきって3連勝を果たしたコンサドーレ札幌の石崎信弘監督は試合後、満足気にそう話した。

 前半19分にDF西嶋弘之が退場となり、10人での戦いを強いられたハーフタイム。指揮官は「絶対にこの試合をモノにする」と言いながら「キープしたら前の2人(クライトン、宮澤裕樹)だけでなくサイドとボランチが前に出て人数をかけろ」と指示を出した。選手たちは後半立ち上がりから指示通りに動く。ボランチの上里一将やダニルソンが左サイドの砂川誠を絡めて起点を作り、サイド突破を仕掛けた。クライトンの2戦連続ゴールはここから生まれた。左サイドを崩すと上里がラストパス。それを受けたクライトンは縦に切れ込み、体勢を崩しながらもDF3人を振りきって右足シュート。数的不利の中、連携と個人技で貴重なゴールをもぎ取った。

 「今日は調子良かったし、ボールも集まっていた。自分の決めたゴールで勝利出来て、いつも以上に嬉しいよ」。試合後、勝利の感想をクライトンはそう述べ、指揮官は「退場者を出してチームの気持ちが一丸となったから生まれたゴールかもしれない」と分析した。クライトンはゴール後も、自陣からドリブル突破し高い個人技で横浜FCの守備を切り裂いた。追加点こそならなかったものの、相手を脅かすには十分だった。「今日は正直言って疲れた。でも今日スタジアムに入った時、すごく多くのサポーターがいてくれて嬉しかったんだ」。ファンの声援が後押ししたゴールに監督も「あそこまでやるとは…」と舌を巻いた。それに対してクライトンは「監督が褒めてくれるのは嬉しいね。僕が力を出せている証拠だよ」と白い歯を見せた。

 チームは4戦負けなしと好調。次節でもクライトンのゴールが見られるのか。GWの楽しみが一つ増えそうだ。

<写真>サポーターの声援に応える札幌MFクライトン
(取材・文 山口雄人)

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