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[高校MOM121]習志野MF長谷部修主将(3年)_走って吼えて決勝導く

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.29 全国高校選手権千葉県大会準決勝 市立船橋 0-3 習志野 市原臨海]

 市立船橋との名門対決を3-0で制した習志野の水庫祥元監督が「きょうのポイントは長谷部をボランチに入れたことだった。本来はSBですけど、(相手より攻撃的に)こちらから仕掛けようと。(期待通り)攻撃を活性化してくれた」と評価したMF長谷部修主将(3年)の攻守における働き。これが習志野を00年以来となる県決勝進出へ導く原動力となった。

 昨年と同じ準決勝での市船橋戦。0-5で大敗した屈辱を忘れたことはなかった。外から見ていても明らかに溢れ出していた闘争心。「自分は技術が高くない。とにかく走って2列目から飛び出そうと思った」と振り返った背番号6は試合開始からフルスロットルでボールを追い続けた。セカンドボールに鋭く反応し、後方からの思い切った飛び出しでDFラインの裏を突いていく。そして2-0とリードして迎えた後半14分にはゴールライン際のルーズボールをしつこく追い、相手DFからPKを獲得。勝負を決定付ける3点目をもたらした。

 常に声を出し、チームを鼓舞している姿が目を引く。新チーム結成時に選手ひとりひとりが水庫監督と面談し、最も多くの推薦を得て主将に選ばれたという長谷部主将。「これはやるしかない」と強い気持ちで大役を引き受けたという闘将は、文字通りに牽引役としてチームを決勝へと導いた。
  
 夏の全国総体に続く全国進出まであと1勝。それも全国的な強豪である市船橋に対して、県総体での2-1勝利に続き、今度は3-0で快勝しての決勝進出だ。「メンタル面で未熟だった」昨年から自分自身、チームも大きく成長していることを実感している。ただ、長谷部主将は「自信はついたけど、まだ(全国)選手権には出ていない。次まだあるので、引き締めていく」。主将が本当に喜ぶのはあと1勝を果たしてからだ。

(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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