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注目FWがついに初ゴール、大前「素直に嬉しい」

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[3.6 J1第1節 広島 1-1 清水 広島ビ]

 期待の新星がついにJ1で結果を残した。後半ロスタイム、1点を追う清水エスパルスはFW藤本淳吾の右FKを中央のFW大前元紀がヘディングシュート。これがゴール中央を破り、劇的な同点弾となった。

 大前は流通経済大柏高(千葉)時代の07年度に全国高校総体、全日本ユース選手権、全国高校選手権の全てで得点王を獲得。そしてチームを全日本ユース選手権と全国高校選手権の2冠へ導いた。だが、大きな期待と注目を浴びて始まったプロ生活は166cmの小柄なストライカーにとって厳しく、過去2シーズンはJリーグでの出場はわずか2試合のみ。公式戦のゴールはナビスコ杯での1点だけだった。

 一時招集されていた年代別の日本代表からも遠ざかって迎えた3年目のシーズン。だが、プロでの実績のないFWが、開幕戦、それもリードされている場面で起用された期待に応えた。清水公式サイトによると、長谷川健太監督から「どんどんシュートを撃て」、「点を取ってこい」とアドバイスを受けて後半36分から出場。そして決めた歓喜のゴールについては「相手チームは自分をマークしていなかったので『チャンスだな』と思っていたら、(藤本)淳吾さんからいいボールが来て決めることができた」。

 トップチームの試合に出られない時期もくじけずに練習を続けて来た結果決めた初ゴール。「点を取れて素直に嬉しい」と喜んだ大前のゴールラッシュはこれからだ。自身、周囲ともに待ちに待った初ゴールを弾みに自身の立場を確立し、そして清水を優勝へ導く存在になる。

(文 吉田太郎)

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