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湘南・野澤が敵軍も脱帽のミラクルセーブ

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[4.25 J1第8節 湘南1-0仙台 平塚]

 湘南ベルマーレのGK野澤洋輔がビッグセーブで勝利に貢献した。後半14分、仙台MF梁勇基の左CKにMF千葉直樹がポストぎりぎりのニアに飛び込んできた。頭をひねりながら弾道をわずかに変える種類のヘッドで方向が読みにくいものだったが、間一髪で弾きだすミラクルプレーだった。

 「(千葉が)来るのは分かっていました。映像で分析もしてましたね。でも、タマタマとれただけ。日ごろの行いがよかったのかな」

 野澤はしてやったりの表情だった。仙台FW中島裕希も「あれを止めたのはミラクル」とうなったセービング。これが決まっていたら先制されて流れが変わり、その後の阿部吉朗のゴールもなかったかもしれない。反町康治監督も「一度コーナーキックで野澤が驚くような抑え方をした。千葉だと思うが、僕はフリックオンの天才と呼んでますが、大宮戦もフリックオンでエリゼウが取りました。あそこに入られるのが一番怖いが、よく野澤が止めたと思う」と守護神を高く評価した。

 「決定機はそんなになかったけど、きょうは今までで一番、仕事をできたかなと思う。これまでもきわどいのを止めたことがあったけど、やはり勝たないと意味がないから。次も自分やDF陣でしっかり守って勝てるようにしたい」

 野澤は表情を引き締め、早くも次戦を見据えた。たしかに、まだ今季2勝目。最下位を逃れ14位に浮上しただけだ。試合はまだ24試合もある。喜ぶのは、残留が決まったときだけだ。守護神としてこれからも最後尾で支える。

(取材・文 近藤安弘)

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