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京都・水本が今季3度目のPK献上。「嫌われてるのかも」

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[5.15 J1第12節 横浜FM2-2京都 ニッパ球]

 自分は呪われてる? 嫌われての? そんな思いがあふれていた。京都サンガF.C.のDF水本裕貴だ。前半40分、CKの場面で水本は横浜FMのDF栗原勇蔵と競り合い、ボールのないところでともに転倒。審判は水本が引っ張ったと判定し、横浜FMにPKを与えた。水本は「引っ張ってない。それに自分も倒れている。なんで自分だけ?」と抗議したが、判定が覆ることはなかった。

 「PKをプレゼントしちゃった。あれはお互い様でしょう。ともに倒れてるわけだし。自分だけじゃない。ちょっと今季は、PKを与えてばかり。嫌われてるのかも」

 試合後も元気がなかった。5日の清水戦に続き2試合連続で、今季3度目のPK献上だった。前半16分に先制していただけに、悔やまれるプレーとなった。

 今季から手を使ったファウルが厳格に判定するようになったが、これが適用された形。水本はルールを理解しているが、「ボールがまったく飛んできてないところでのプレーなのに・・・。お互い様だと思うんだけど」と自分だけが警告を受けたことに、しばらく悔しさが収まらなかった。

 目指していた日本代表選出は叶わなかった。一世代下の槙野や香川らが予備登録され、バックアップメンバーに入りそうなことに、これまで各年代を引っ張ってきた男だけに。悔しさがあるという。だが、頭の中は切り替わっている。北京経由南ア行きは逃したが、2014年のブラジルW杯を目指している。

 「自分は(岡田監督の)代表に選ばれたときに、思うような結果を出せなかった。仕方がないと思っています。自分はもっともっとやっていかないといけない。代表復帰したら、また、たくさん取材してくださいね」

 各年代の代表を経験し、日本を引っ張らなければいけない年代にきている水本。もう一度、あの輝きを取り戻し、日の丸を背負う。そのためにも、この反省を生かして京都を上昇させるしかない。

(取材・文 近藤安弘)

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