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鹿島が逃げ切り失敗、王者らしくないドロー

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[8.14 J1第18節 鹿島1-1F東京 カシマ]

 鹿島アントラーズが逃げ切りに失敗した。前半27分、MF小笠原満男のFKにFW興梠慎三が頭で合わせ、先制点。このまま試合の主導権を握るかと思われたが、後半に入ると、F東京の反撃にさらされ、防戦一方となった。

 それでも粘り強く耐え、カウンターから追加点を挙げて突き放す、あるいは1点差でゲームを締めるのが王者の王者たるゆえんだったが、この日は違った。後半途中から足が止まり出し、思うようにパスをつなげず、速攻にも迫力が出ない。後半33分にはたまらずFW大迫勇也をMF青木剛に代えて守備を固めたが、後半41分に同点ゴールを許してしまった。

 FWマルキーニョスを故障で欠き、興梠が6試合ぶりに先発した。その興梠は前節の清水戦(1-2)に続く2戦連発ゴールを決めたが、「自分で崩したゴールじゃなくて、セットプレー。あんまパッとしないゴール。まだまだ自分のプレーを出せていない」と浮かない表情。「全然ボールをつなげなかった。後半は主導権を握れず、相手ペースで終わった」と唇をかんだ。

 ピッチコンディションの悪さ、気温28.4度という暑さの影響はあるが、それは相手も同条件。DF新井場徹は「ペース配分というか、90分間走り回るのは難しいし、チームとしての試合運びとか、チャンスに決め切って勝つとか、そういうのが大事。引き分けだけど、うちとしては勝ち点2を失った試合」と厳しい表情だった。

(取材・文 西山紘平)

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