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F東京ワースト4失点「真の優勝争い」は遠く……

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[8.18 J1第19節 C大阪 4-1 F東京 金鳥スタ]

 今季最多の4失点。J1復帰組のセレッソ大阪に1-4で敗れたFC東京は、今季ワーストタイとなる14位へ後退した。試合後のインタビューで城福浩監督は「最初に点を取られたことを反省しなければならない」と搾り出したが、前半4分に喫した早すぎる失点が明らかにチームのリズムを崩していた。

 1点を追うチームは前半17分に右サイドで相手DFと入れ替わったMF石川直宏が縦にえぐり、ラストパスにFW大黒将志が飛び込む。また左サイドへ開いたFWリカルジーニョが独力でチャンスメークする場面もあった。
 だが、その攻撃はほとんどが単発。逆にFWアドリアーノ、MF家長昭博ら相手アタッカーの個人技にディフェンスが外され、ファウルで何とかストップするような場面が目立ち出す。そして37分、アドリアーノの突破を後方から止めた森重真人が2枚目の警告を受けて退場。10人になった直後はシンプルにボールを運び、DF松下年宏の右足シュートが左ポストを叩くなどチャンスもつくり出したが、後半開始直後の失点でその勢いも止まった。

 0-3の後半41分、同11分から同時投入されていたFW平山相太とのワンツーからPAへ侵入したMF大竹洋平がDFのスライディングタックルをかわして追撃ゴール。だが、その直後に若き名手・権田修一がC大阪MF石神直哉のミドルシュートを後逸してしまう。
 歯車のかみ合わないまま喫した敗戦により、チームは5戦連続未勝利でJ2降格圏内・16位の仙台と勝ち点5差。そして中盤を支える森重はこの後2試合の出場停止を科されている。前節・鹿島戦で勝ち点1をもぎ取るなど上位とも互角の戦いを続けてきたが、その勢いもストップするような敗戦。昨シーズン5位に入り「真の優勝争いを」と臨んだシーズンで首都・東京の雄がまさかの降格争いに引きずり込まれようとしている。

(文 吉田太郎)

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