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10人のC大阪、2点差追い付くも8試合ぶり敗戦

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[9.18 J1第23節 G大阪3-2C大阪 万博]

 2位セレッソ大阪と5位ガンバ大阪の“大阪ダービー”は激しい打ち合いの末、G大阪が3-2で勝利を挙げた。今節は首位・名古屋が横浜FMと引き分けたため、C大阪にとっては勝ち点差を詰めるチャンスだったが、逆に勝ち点8差となり、順位も鹿島に抜かれて3位に後退した。

 前節終了時点で19失点とリーグ最少失点を誇る堅守が崩れた。開始2分に先制点を許すと、前半12分に2失点目。なんとか追い上げようとするものの、前半ロスタイム、右CKがやり直しとなり、両チームの選手が入り乱れる中でFWアドリアーノがG大阪のDF中澤聡太に乱暴な行為を働いたとして一発退場になってしまった。

 数的不利で迎えた後半。しかし、ここからC大阪が底力を発揮した。まずは後半7分、相手DFがクリアしたボールをPA外右でMF乾貴士が拾うと、右足を思い切り振り抜く。日本代表のザッケローニ監督が視察する前で豪快なミドルシュートを叩き込み、1点を返すと、さらに攻勢を強めた。

 3分後の後半10分にはMFマルチネスが右サイドからグラウンダーのシュートを狙うと、これをG大阪のGK藤ヶ谷陽介がキャッチミス。こぼれたボールをMFアマラウが押し込み、ついに10人のC大阪が2-2の同点に追いついた。

 その後も人数の不利を感じさせない戦いぶりを見せていたが、後半23分にG大阪の波状攻撃にDFラインを崩され、最後はサイドからシュートを許し失点。2-3で惜敗したものの、10人で最後の最後まで打ち合いに応戦するなど、C大阪らしい戦いを90分間見せつけた。

 試合後、レヴィー・クルピ監督は「人数が少なくなって、さらにパフォーマンスが良くなった。こういうチームを率いることができることを誇りに思います」と選手たちの頑張りを称えた。

 8試合ぶりの黒星で順位もひとつ落とすことになったが、ネガティブな敗戦でないことは指揮官の言葉からも分かる通りだ。次節は神戸との“関西ダービー”。気持ちを切り替えて3試合ぶりの勝利を挙げ、再び2位の座を取り戻すとともに名古屋を追撃したい。

(文 片岡涼)

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