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[選手権]近藤鮮やか2発!鹿島学園が2年ぶりV:茨城

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 第89回全国高校サッカー選手権茨城県大会決勝が14日、カシマスタジアムで開催され、08年度全国4強の鹿島学園と初優勝を狙うウィザスが対戦。2-0で勝った鹿島学園が2年ぶり5回目の全国選手権出場を果たした。
 
 1月の新人戦県大会、今夏の全国高校総体予選をともに制している鹿島学園に対し、ウィザスは創部4年目で初の県大会進出から一気に決勝まで勝ち上がってきた。そのウィザスは元東京V監督で現在柏の強化本部統括ダイレクターを務める小見幸隆氏の息子でCBの小見恵吾(3年)のロングキックや、今大会6ゴールのFW佐々木椋(3年)を起点とした攻撃で相手ゴールへと迫る。

 序盤やや相手にペースを握られた鹿島学園だったが、10番MF西谷和希(2年)のドリブル突破などで対抗。そして流れを引き寄せると、FW近藤直幸(3年)の鮮やかな2発で新鋭を打ち破った。まずは前半ロスタイム、自陣でボールを奪った鹿島学園はMF請川順也が左サイドのSB佐野優樹(ともに3年)へ展開。再びボールを受けた請川がDFラインの背後へループパスを送ると、胸トラップした近藤がボールの落ち際を右足で叩き、ゴール右隅へと突き刺した。

 痛すぎる失点を喫したウィザスは早めの選手交代で流れを引き寄せようとする。11分にはMF山根視来(2年)の右足シュートがゴール右ポストをかすめるなど、盛り返した。だが14分、浮き球をクリアしきれず鹿島学園の長身FW郡司健太郎(3年)に頭でつながれてしまうと、近藤に右足コントロールショットをゴール右隅へとねじ込まれ、2点差とされてしまった。

 その後、ウィザスは前線に人数をかけて追撃しようとしたが、GK細田秀樹(3年)を中心とした鹿島学園の守りは最後まで崩れず。昨年県タイトルに届かなかった鹿島学園が県3冠を達成すると同時に2年ぶりの全国切符を獲得した。

 鹿島学園の鈴木雅人監督は試合後のインタビューで「昨年、悔しい思いをしてきた。この日を思い描いて頑張ってきた。まだまだのチームなので優勝するのは難しいかもしれない。でもそこを目指してチャレンジしていきたい」。またヒーローとなった近藤は「うれしいしか言えない。全国でも自分は得点をいっぱい取ることだと思っている」と全国での爆発を誓っていた。

【茨城】
[決勝]
鹿島学園 2-0 ウィザス

(文 吉田太郎)

【特設】高校選手権2010

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