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川崎Fは2年目・小林のJ初ゴールで連敗ストップ、「みんなの思いが結集したゴール」

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[5.3 J1第9節 川崎F1-0磐田 等々力]

 川崎フロンターレはFW小林悠の劇的なJリーグ初ゴールで再開からの連敗を2で止め、山形との開幕戦(2-0)以来となる今季2勝目を飾った。

 約2ヵ月ぶりの勝ち点3をもたらしたのは、プロ2年目の小林だ。後半33分から途中出場すると、試合終了間際の45分、DF小宮山尊信の左クロスからFWジュニーニョがシュート。DFに当たって跳ね返り、もう一度ジュニーニョがシュートすると、再びDFに当たったこぼれ球を小林が右足で蹴り込んだ。

 拓殖大から昨季、川崎Fに入団した小林はプロデビューとなった昨年9月5日の天皇杯2回戦・鹿屋体育大戦(4-0)で2得点を決めたが、リーグ戦では昨季6試合に出場するも無得点。今季2試合目の出場で待望のリーグ戦初ゴールを決め、「大勢のサポーターが来てくれていて、すごく力になっていたし、みんなの思いが結集したゴール。自分のサッカー人生でも忘れられないゴールになると思う」と喜びを爆発させた。

 MF稲本潤一が右太腿裏肉離れで離脱した影響もあり、MF中村憲剛が2列目からボランチ、MF山瀬功治がFWから2列目にポジションを下げ、前線ではジュニーニョが今季初先発を果たした。前半20分にはCKからFW前田遼一に決定的なヘディングシュートを許したが、右第4中手骨骨折で離脱したGK杉山力裕に代わって今季初先発となったGK相澤貴志がビッグセーブ。同30分に磐田のDF山本脩斗が2枚目の警告で退場し、数的優位に立つと、その後は一方的に攻め立てた。

 後半17分には中村からのスルーパスを受けたFW矢島卓郎が左足で狙うも枠を捉え切れない。同33分、山瀬のスルーパスに反応したMF登里享平のシュートもGK川口能活の好守に阻まれた。シュート数は23対3。一方的に押し込みながら1点を奪えず、このままスコアレスドローかと思われた試合終了間際、小林の起死回生の決勝点が飛び出した。

 クラブによると、殊勲の小林は「再開してからチームが連敗していたし、個人的にも去年から使ってもらっていたのにもかかわらず結果を出せず、苦しかった。そういう状況の中で勝ててよかった」とコメント。新星の一撃で、川崎Fが連敗中の嫌な流れを食い止めた。

(文 西山紘平)

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