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4戦未勝利の東京V河野「だんだん良くなってきた。次は勝てます」

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[5.4 J2第10節 東京V0-0FC東京 味スタ]

 結果を見ればスコアレスドローで、最下位を脱出できなかったが、悪いサッカーではなかった。東京ヴェルディは10人のFC東京から点が取れなかったが、2トップの一角で起用された河野広貴は「点は取れそうだった。やってても、取れるなと思った。もうちょっとかみ合えば」と攻撃の構築が良くなってきたことを明かした。

 言葉通り、前半は東京Vが押した。積極的なプレスでボールを奪い、河野やFW平繁龍一、その後、交代で入ったFW平本一樹の縦への速さを活かして攻めた。河野は「3連敗して監督に怒られたというのもある。気持ちを入れてやれといわれた。みんな負けられないと。東京同士だし。あと選手が変わったので、やり方が変わった。それが最初のほう上手くいった」と明かす。

 前節の鳥栖戦から、ボランチにMF小林祐希を先発で起用した。右のサイドMFには井上平を今季初先発させ、2トップも河野の相棒に平繁を初先発させた。パスを出せる小林に、縦に速い河野や平繁、井上を絡ませた。ボールを回すのが上手い東京Vは、相手に引いて守られる傾向にあるため、裏を突けなくなる。ここ数試合、そのジレンマに陥ったため、縦へ速くの意識を全体に持たせた。

 しかし、後半9分から相手が1人少なくなったため、より引かれてスペースがなくなった。河野は「10人になって、僕としては回したかったけど……。最初は回せてたのに1人少なくなって回せないのはおかしい。相手が10人になって、スペースがなくなってしまって、どうしたらいいのか自分たちでわからなくなってしまった感じ」と嘆いた。

 ただ、今後に向けて感触はつかんだ。「とりあえず(勝ち点を)1取ったから。次は勝てますよ。誰もサボっていなかったし、前の選手も守備してた。取ったら前に出るのもできていた。あとはみんなが合ってくれば。だんだん良くなってきた。ずっと勝つつもりでやります」と河野は手応えを口にした。今度こそ、白星をつかむ。

[写真]東京V河野

(取材・文 近藤安弘)

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