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新潟は5戦2失点と堅守発揮。鈴木がU-22代表入りをアピール

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[5.7 J1第10節 大宮0-0新潟 NACK]
 アルビレックス新潟は、ピッチに叩きつけてしまった後半30分のFWブルーノ・ロペスのヘディングシュートなど大宮よりも決定機を多く作ったが、0-0のドローに終わった。ナビスコ杯を入れると昨年5月の対戦で白星をつかんでいるが、リーグ戦だけで見ると2009年4月の勝利を最後に、これで対大宮戦4試合連続のドローとなった。
 DF千葉和彦が「決めるところを決めていれば、勝てた試合」と振り返ったように、内容は良かっただけに、今後の上位争いを考えると悔やまれる一戦といえる。ただ、開始直後にMFチョ・ヨンチョルが右太もも裏を痛め、前半4分で交代するアクシデントがあり、これを考えると仕方がない面もある。
 攻めながらもゴールが奪えないと、守備が耐えきれずに崩れることが多いが、この日は最後まで堅守を維持した。千葉とDF鈴木大輔のCBコンビが、FWラファエルとこの試合まで3得点で、得点ランクトップタイだったFW李天秀の2トップを体を張って抑えた。2人合計、シュート3本に封じた。
 千葉は「ゴールが入らなくても、焦れることなく守れたのが良かった」と胸を張った。鈴木は「2トップが起点で、1人が引いてくるので怖かったけど、そこはボランチとCBの2人でCBがつくのか、ボランチがつくのか、連携をはっきりさせた。2試合続けて0に抑えられているので、DFとしては自信になります」とこちらも充実した表情を見せた。
 開幕から2勝3分の5戦負けなしと上々のスタートを切ったが、この間、失点は2点だけ。前節3日の神戸戦に続く2試合連続無失点と守備が安定している。今季、日本代表DF永田充が浦和に移籍して心配されたDFラインだが、若い選手がしっかりと補っている。
 最初は千葉とDF石川直樹のCBコンビでスタートしたが、石川が怪我で離脱したため、4月29日のC大阪戦からU-22日本代表候補のDF鈴木大輔が先発している。鈴木がしっかりと期待に応え、C大阪戦は1-1だったが、その後の神戸戦と大宮戦で2試合連続の完封に貢献した。
 鈴木は4月の代表候補合宿には怪我で外れたが、5月16日から予定される強化合宿で復帰が期待される。U-22日本代表は、Jリーグで活躍するCBが少なく懸念事項となっている。鈴木は昨年のアジア競技大会で金メダル獲得に貢献。ただ、クラブでは出番が少なかった。今年は現在、レギュラーを掴んでおり、U-22でも活躍が期待される。
「自分も五輪が今年の目標。チームで試合に出ることが、代表につながると信じている。できることを1日1日、やっていきたい」と代表入りを目標にしていることを明かした。入るだけでなく、どういうプレーをするかもイメージできている。
 鈴木は「後ろから鼓舞してやっていくような選手が必要かなと。自分は声を出すほうなので、しっかり出せればと思う。あと、後ろからボールをつなぐところ、組み立てのところを発揮できれば」と口にした。このままチームで堅守を続け、U-22日本代表のレギュラー獲得につなげる。
(取材・文 近藤安弘)

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