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湘南に頼もしい男が復帰! 中村が今季初出場で即ゴール

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[5.22 J2第13節 FC東京1-1湘南 味スタ]

 敵地でFC東京を相手に湘南ベルマーレが勝ち点1を奪った。開始1分に失点し、そのままズルズルと相手ペースで時間が流れていったが、“帰ってきたストライカー”が救った。

 今季初めてベンチ入りし、後半30分から途中出場したFW中村祐也だ。出場から3分後、右サイドからDF臼井幸平の速いクロスに、快足を活かして飛び込んだ。うまくDFの間に入って強烈なヘディングシュート。今季初ゴールを決め、1-1の同点に導いた。

「今年1発目(1試合目)で点が取れて良かった。クロスのタイミングに合わせて入った。相手がこっちに顔を向けてなかったので、うまく間に入れました。でも、チームが勝ち点3を取れなかったので残念。満足はできないです」

 チームの結果を最優先に考えているため、大きな喜びは口にしなかったが、苦難を乗り越えての復活ゴールだけに、表情には安堵感があった。2月上旬に右太股裏の肉離れを発症。同下旬に復帰したが、復帰初日の練習でまた再発させた。苦しいリハビリを経て、4月12日に練習復帰。翌日の練習試合・仙台戦で途中出場しゴールも奪っていたが、完全復活は遅れた。患部をかばいながらのプレーで、ふくらはぎなど複数の筋肉系に違和感が発症した。我慢しながら調整を続け、ようやく今季初ベンチ入りを果たした。

 そして、出場すぐの値千金弾。J1復帰に向けて頼もしい男が帰ってきた。反町康治監督は「彼の決定力、ゴールをかぎわける力はチーム内で1番」と称え、復帰を喜んだ。とはいえ、まだ万全ではなかった。指揮官は「90分出るのは無理だと(トレーナーから)言われている選手。15分限定です」としばらくは“スーパーサブ”起用が続くことを示唆した。

「勝ち点を2つ落とした。そっちのほうが残念ですね。今後の課題? 中盤との連係の部分でもう少し前を向いてくれたらFWとしてはやりやすいので練習から要求していきたい」と中村。2009年にはJ2で14ゴールを決め、J1復帰の立役者になったドリブラー。今季2度目の連勝は逃したが、これで4戦負けなしで3勝3分1敗の勝ち点12とした湘南。背番号「22」の復帰で、今後は上昇気流に乗れるかもしれない。

[写真]ゴールを決めた中村と歓喜する湘南選手たち

(取材・文 近藤安弘)

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