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清水は数的優位活かせず「我々は賢くプレーできなかった」

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[6.22 J1第17節 清水2-3川崎F アウスタ]

 暫定9位の清水エスパルスは6戦ぶりの黒星。2点ビハインドを追いつき、後半9分に退場者を出した相手から勝ち越し点を狙ったが、競り勝つことができなかった。

 前半13分までに2点を先取された清水は20分、SB太田宏介の左クロスを絶妙なポジショニングでフリーとなっていたMFアレックスが頭で合わせて追撃開始。41分には相手のハンドで得たPKをMF小野伸二が右足で決めて同点に追いついた。そして後半9分、川崎FのDF井川祐輔が2枚目の警告を受けて退場。試合の流れは完全に清水へと傾いていた。

 だがアフシン・ゴトビ監督が「相手にレッドカードが出た後、我々は賢くプレーできなかった。我々の方が一人多かったのだから、ピッチを広く使い、シンプルなパスを回し、スペースを使うというようなことをしたかった。レッドカードというものが(一人少ないという状況が)、相手を勇気づけてしまい、我々のチームのモチベーションを下げてしまった。相手の集中力を高め、我々の集中力を欠いてしまった」(清水公式サイトより)と残念がったように、清水はこの数的優位のチャンスを活かすことができない。

 後半21分にはMF平岡康裕に代えてFW高木俊幸を投入。左FWとして先発していた枝村匠馬を1列後方へ下げて勝負に出た。そして24分には左クロスにFW高原直泰が飛び込み、33分には高木がクロスバー直撃の右足ミドルを放つ。だが数的優位に立っていたことで隙ができたか、全体の運動量が減少。36分の失点後にも巻き返す時間は十分にあったが、慌てて前線へ放り込む攻撃に偏ってしまい、川崎Fに逃げ切られた。

 高原は「(相手が)退場して冷静に圧力をかけなければいけないところで、逆に安心してしまい動きが止まってしまった。どこかで一人少ないという気持ちが出て、集中力を欠いてしまい自分たちのプレーを見失ってしまった。またすぐに試合なので、しっかりと準備して臨みたい」。“自滅”して落としてしまった試合を反省し、次戦からまた勝ち点を重ねる。

(文 吉田太郎)

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