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[総理大臣杯]国士舘大が福岡大に逆転勝利!!4年連続のベスト8進出

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[7.3 総理大臣杯・1回戦 国士館大2-1福岡大 金鳥スタ]

 国士舘大(関東5)が福岡大(九州)に2-1で競り勝ち、4年連続のベスト8入りを果たした。九州王者を相手に苦戦が予想されたが、関東リーグで最下位に沈んでいることを感じさせない戦いぶりで初戦を突破した。

 DFラインに185cm級の選手を並べ、実質5バックの布陣を敷いた福岡大。国士舘大のエース吉野峻光(4年=静岡学園高)が「戸惑ったし、セットプレーでは怖かった」と振り返ったとおり、福岡大の狙いは見事にはまった。国士舘大はボールキープの時間こそ長いものの、なかなか相手ゴールまで近づけなかった。

 一方の福岡大は、乾真寛監督が「いい素材なので、使って育てる」と公言するFW山崎凌吾(1年=玉野光南高)に攻撃を託した。互いに攻めきれないまま時間は過ぎたが、こう着状態を破ったのは国士舘大が恐れていた福岡大の高さだった。後半23分、MF黒木恭平(4年=専修大玉名高)の左CKにDF牟田雄祐(3年=筑陽学園高)が頭で合わせる。「ニアに走り込んだらピッタリのボールが来た」(牟田)という会心のヘッド弾で福岡大が先制に成功した。

 そのまま試合をクローズさせたかった福岡大だが、直後の失点が誤算だった。2分後の後半25分、国士館大はDF蛭子順平(3年=国見高)から吉野へ右サイドでパスをつなぎ、吉野の折り返しにFW田中俊哉(4年=札幌第一高)が右足で合わせた。「吉野が最高のパスをくれた」と感謝する田中は後半23分からピッチに投入されたばかり。監督の期待に応える値千金の同点弾で即座に試合を振り出しに戻すと、流れは国士館大に傾いた。

 勢いに乗る国士館大はMF進藤誠司(1年=流通経済大付柏高)が左サイドを再三突破し、チャンスメイク。そして試合終了間際の後半44分、バランスの崩れた相手守備陣をドリブルで切り裂いた吉野のラストパスから再び田中が決め、土壇場で逆転した。2アシストの吉野は「春に他の大学よりも多く走った成果がここで出た」と胸を張る。最後は福岡大のパワープレーをしのぎ、鮮やかな逆転勝利で1回戦を突破した。

 牟田が「得点後にバランスを崩したことがすべて」と悔やんだ福岡大は、昨年大会の2回戦・中京大戦(PK2-3)でもFW永井謙佑(現・名古屋)のゴールで先制しながらも追いつかれ、PK戦の末に敗退を喫している。2年連続で逆転負けで大会を去るという痛すぎる結果に終わった。総理大臣杯で初優勝を果たした09年から2年。昨年は2回戦で敗退し、今年はついに初戦で姿を消した。

[写真]国士舘大の先発メンバー

(取材・文 関西学生サッカーPRESS ハヤシ ヒロヒサ)
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