[8.20 J1第22節 清水3-3C大阪 アウスタ]

　セレッソ大阪は2度のリードも追いつかれ、清水と3-3で引き分けた。途中出場のFW播戸竜二がハットトリックを達成したものの、これで3戦勝ちなし(2分1敗)となっている。

　C大阪はDF茂庭照幸が出場停止の影響で、U-22代表のDF扇原貴宏が先発出場。前節の鹿島戦(1-2)でボランチの位置でJデビューを果たしていたが、この日はCBを務めた。また前線ではFW杉本健勇がJ初先発。MF清武弘嗣とともにU-22代表の3選手が先発に名を連ねた。

　前半8分にMF小野伸二に先制点を奪われ、1点を追う展開となった。その後はゴールは生まれずに試合は進んだが、後半31分からロスタイムを含む19分間で5ゴールが生まれる激しい点の取り合いに発展した。均衡を破ったのは後半28分から途中出場を果たしたベテランストライカーだった。出場からわずか3分後、PA内で仕掛けた播戸がDFボスナーに倒されてPKを獲得。これを自ら決めて、1-1に追いついた。さらに1分後、MF倉田秋の左クロスにニアサイドの播戸が合わせてヘディングシュート。一気に逆転に成功した。

　しかし逆転から、わずか3分後にはFW高木俊幸にミドルシュートを沈められて、再びリードを奪われた。それでもベテランFWが執念のプレーでチームに勝利をもたらすべく奮闘。後半44分、清武からの絶妙なスルーパスにPA内へ抜け出すと、中央から右へ流れながらドリブル突破。GKをかわすと鮮やかな右足シュートを決めてみせた。播戸の3点目でC大阪が3-2と2度目のリードに成功した。このまま逃げ切りたいところだったが、試合終了間際の後半44分に左サイドから押し込まれ、最後はFW高原直泰に頭で叩き込まれた。5分間のロスタイムにも気迫の攻撃をみせたが、4点目を奪うことはできずに3-3のドローに終わった。

　試合後のテレビインタビューでレヴィー・クルピ監督は「両チームの選手がタフに戦った。(引き分けは)妥当な結果。ただ技術ではセレッソが上回っていた」と胸を張り、ハットトリックを達成した播戸について「若い選手を引っ張ってくれる素晴らしい選手」と褒め称えた。