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対鄭大世よりも勝ち点3!川島「成長したという力を確かめあうために戦う訳ではない」

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 FW本田圭佑とMF中村憲剛というふたりの主力選手の離脱。W杯アジア3次予選初戦を前にザックジャパンが迎えたこの危機を、日本の絶対的守護神が救う。

 GK川島永嗣(リールセ)は「中心になるように選手が離脱したということは、チームにとっていいニュースではない。(ただ)ベストではない中でも予選をやっていかないといけない。そんなに出ていなかった選手はとってはチャンスだと思う。(出場機会の少なかった選手は)自信を持ってプレーすることが大事。彼らが力を発揮できるような状態にすること。自分は後ろからサポートできればいい」と語った。

 世界16強入りした昨年のW杯南アフリカ大会、そして優勝した1月のアジア杯とチームの苦境をビッグセーブで救ってきた守護神。ともにW杯を経験していた2選手が離脱したことによって、北朝鮮戦は経験値の少ない選手の起用も考えられる。だが川島がゴールを与えないことでチーム全体に重圧がかからないようにする。台風12号の影響でこの日の練習終盤は激しく叩き付ける雨の中でのトレーニングとなったが、「(厚い雲に覆われているが)ベルギーはいつもこんな感じなので」と天候の不安を笑い飛ばした川島は、主力選手の離脱も天候の不安も問題視せずにチームの勝利のためだけに戦うつもりだ。

 川崎フロンターレ時代のチームメートである北朝鮮代表FW鄭大世(ボーフム)との注目対決も意識はしない。川島のデビュー戦となった08年東アジア選手権でゴールを奪われている鄭大世。昨夏、同時期に海外へ飛び出した2人が成長した姿を見せ合う場となるが「こういう形で元チームメートと戦うことができるのは素晴らしいことだと思うけれど、これは親善試合でもないし、成長したという力を確かめあうために戦う訳ではない。結果を出すこと、ゴールを守るだけ」。世界へ向けた新たなスタートとなる初戦。結果にこだわる守護神がチームに勝ち点3をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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