beacon

甲府が首位・G大阪をシャットアウト、今季初の連勝で残留圏へ勝ち点2差

このエントリーをはてなブックマークに追加
[9.24 J1第27節 G大阪0-2甲府 万博]

 降格圏の16位に低迷するヴァンフォーレ甲府が首位・G大阪に12試合ぶりの土を付ける大金星を挙げた。リーグトップの64得点を量産し、今季開幕から26試合連続得点中だったJ屈指の破壊力を誇るG大阪攻撃陣をシャットアウト。甲府にとっては17試合ぶりの無失点で今季初の連勝を飾り、残留圏まで勝ち点2差に迫った。

「選手の頑張りに感謝したい。プランを持ってトレーニングしてきたが、選手に感謝したい。それだけです」。試合後のインタビューで佐久間悟監督は興奮を隠せなかった。2試合の出場停止処分から復帰したDFダニエルが何度となくゴール前でハイボールを弾き返し、G大阪にチャンスをつくらせない。球際でも厳しく戦い、首位チーム相手に互角以上に渡り合った。

 狙いどおりの試合運びで前半を0-0で折り返し、迎えた後半17分。MF井澤惇からパスを受けたMFパウリーニョが「ボールを持ったときから思い切って勝負しようと思った」とドリブルで仕掛ける。ピッチ中央を駆け上がると、左右のスペースに選手が走り込んだが、迷わず左足を一閃。弾丸ミドルがゴール右隅に突き刺さり、甲府が先制点を奪った。

 3バックにシステムを変更し、攻勢を強めるG大阪に対し、甲府守備陣は崩れない。後半29分、FWイ・グノのヘディングシュートがクロスバーに救われる場面もあったが、同34分には逆にカウンターから決定機をつくり、FW片桐淳至のシュートがポストに弾かれるなど一歩も引かなかった。

 後半のロスタイムは5分。コーナー付近でボールをキープして時間を稼ぎ、逃げ切りに入っていた甲府だったが、後半48分、一瞬の隙を逃さず、追加点を奪った。片桐のスルーパスから右サイドに抜け出したFWハーフナー・マイクが外に流れていくと見せかけ、中に切り返してMF明神智和をかわすと、倒れ込みながら左足でシュート。これがゴール左隅に吸い込まれ、エースの4戦連発弾で2-0とダメを押した。

 依然、順位は降格圏の16位のままだが、13位浦和、14位新潟、15位大宮との勝ち点差はわずか2。大宮は明日25日に試合を残しているが、完全に残留圏を射程にとらえた。「最後の最後まであきらめない。ひたすら前を向いて進み続けるだけ」と力説した佐久間監督。逆転残留へ、甲府が弾みも自信も付ける大きな大きな勝ち点3を手にした。

TOP