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バーレーン戦メンバー発表、岡田監督会見要旨

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 日本サッカー協会は19日、28日のW杯アジア最終予選・バーレーン戦(埼玉)に向けた日本代表メンバー24人を発表した。FW矢野貴章(新潟)、MF金崎夢生(大分)、DF阿部勇樹(浦和)、GK楢崎正剛(名古屋)が復帰し、2月11日のオーストラリア戦からはFW巻誠一郎(千葉)、MF稲本潤一(フランクフルト)、DF高木和道(G大阪)、DF安田理大(G大阪)、GK菅野孝憲(柏)が落選した。
以下、岡田武史監督の会見要旨

岡田武史監督
「最終予選5戦目、ホームでバーレーン戦ということで、最終予選はどの試合も重要だが、ここは勝負をかけなきゃいけない試合。今までやってきたメンバーを中心に、Jリーグが開幕して2試合、プレシーズンマッチを含めて数試合を見て、コンディションの良い選手を選んだ。勝負をかける、リスクをかけて点を取りにいくために、どんなメンバーがいいか。トータルで考えて、この24人を選んだ。ホームでは2つ引き分けている。勝ち点のポイントとしては自分の中で問題ないと思っているが、ホーム3戦目でどうしても勝ちたいと思っている」

―チームをまとめる力もあると高く評価していた川口が入っていないが?
「今までも力がないのに、まとめる力があるから選んでいたわけではない。プラスアルファでそういう力があるということで言った。今はチームの状態が良くないこともあるが、ケガ明けの2試合をチェックしたところ本来の状態じゃないと判断した。ただ、我々のグループの中で重要な選手であることは変わっていない」

―以前、フィールド選手20人とGK3人と話していたが、ひとり増えたのは?
「だいたいそれぐらいでいく予定と言っただけで、数字にこだわりがあるわけじゃない。だいたいそれぐらいと。その時点で決めていたわけじゃない」

―矢野は久々の招集だが?
「私の中では金崎も矢野も、前回は入ってなかったが、まったく新しいメンバーじゃないし、我々の戦い方も理解してくれている。リスクを冒してでも点を取りに行くとき、ゴール前に入っていける選手ということで選んだ。相手が下がって守ることも想定しないといけない。ひとりがつぶれて、こぼれ球に誰かが入っていくとか、(矢野は)飛びこんでいける選手。コンディションもいいし選んだ」

―欧州組の合流時期は?コンディション面は?
「(合宿初日の)24日には全員そろうと思う。(コンディションの)見通しは来てみないと分からない。レギュラーとして常に試合に出ているのは俊輔だけだし、集まってみないと分からない。コンディショントレーナーが連絡したら本人たちは“絶好調です”と言っているようだが(笑)、来てみないと分からない」

―楢崎が復帰したが?
「彼はゲーム感覚含めて、僕が見た試合もコーチが見た試合も、違和感なく、元のコンディションに戻っていると判断した。実績も実力もあるし、期待しているところは大きい」

―バーレーンとは5回目の対戦で過去2勝2敗だが、苦手意識は?またはやりやすい?
「やり方は分かっているというか、全体の戦い方は変わらないでしょう。メンバー、システムは予想つかないところもある。バーレーンは、我々だけでなく、全チームにとって嫌らしい相手だと思う。相手の嫌がることをやるタイプ。ただ、我々は自分たちの力を出せば必ず勝てると信じている。これまで2回アウェーで負けているが、最初(08年3月26日のW杯3次予選、0-1)は今とまったく違うメンバーだったし、こないだ(1月28日のアジア杯予選、0-1)はメンバーがそろってなかった。やりづらいという感覚は持っていない」

―リスクを負って点を取りにいくというのは?
「やることは大きくは変わらないが、ゴール前に入る人数を増やしたり、そこの質を上げたり、そういう積み重ねをしたいきたい」

―練習は非公開にするのか?非公開のメリットは?
「公開することのメリットは技術委員長にはあるかもしれないが、私にあるとは思わない。練習は4回か5回になると思うが、2回は非公開にさせてもらおうと思っている」

―内田、長友という若いサイドバックの評価は?
「まだ彼ら2人が試合に出るか決めていない。誰ひとりとしてポジションは保証していない。個人のいいところや課題について代表監督が言うことはチームに迷惑がかかるので言えないが、ここまでは日本代表にとってポイントになる活躍をしてくれていると満足している」

―巻が落選したが?
「彼自身のプレースタイルと今の貴章を比べたとき、ゴール前に走り込んでいけるということで、今の貴章の方がいいと判断した」

―ホームで勝つためには何が必要か?
「A組、B組どちらを見ても、意外とみんなホームがダメ。なぜかは分からないが、ウスベキスタン、オーストラリアというしっかりしたチームが徹底して守ってきたら、そう簡単に点は取れない。ただ、よりリスクを冒すことが足りなかったと思うし、だから今回はホームで勝つためにも、よりリスクを冒す勇気をもったトライをしなきゃいけない」

―バーレーンに勝つ自信は?
「自信もくそも勝つことしか考えていない。それを自信と言っていいのなら、そうでしょう」

―本番前に強化試合がなく、ACL組も疲労がたまっているが?
「そういうこともあったので、新しいメンバーは呼ばず、今までのメンバーを選んだ。ACL組も同じような練習をできるかどうか。いろんな状況を設定して考えている。試合を見ていると疲労はある。集まってきたときの状態を見て、別メニューなり、練習のやり方を考えたい。土日にJリーグをやって、短い期間にトレーニングマッチをやったらもたない。短い時間の紅白戦で対処しようと考えている」

―WBCを戦っている野球の日本代表がキューバに勝って準決勝進出を決めたが?
「メンバーを決めていたので全部は見てないけど、3-0のときと最後は見ました。日本人として、日本代表、日本のチームが勝つことは誇らしい。きのうも鹿島が中国のチームとやった。ああいう激しい試合になって、負けてほしくないと思うし、鹿島もひるむことなく勝った。そういうのはうれしいし、野球の方も準決勝に行けるということで、前回同様、ぜひ優勝目指して頑張ってほしいと原さん(原辰徳監督)に言っておいてください」

(取材・文 西山紘平)

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