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決めるぞW杯出場弾!!"新エース"岡崎「得点のイメージは湧いている」

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 6日のW杯アジア最終予選・ウズベキスタン戦に向け現地入りした日本代表は3日、本格的な練習を開始した。左ひざ痛のFW大久保嘉人(ボルフスブルク)、右足首痛のFW玉田圭司(名古屋)もフルメニューを消化。遠征に帯同しなかったMF山田直輝(浦和)を除けば、目立ったケガ人もいない。その中で切れ味鋭い動きで好調をアピールしているのがFW岡崎慎司(清水)だ。

 直前のキリン杯2試合で3ゴールをマークした侍ストライカーは、決戦を前にしても平常心を保っている。ミックスゾーンで呼び止めた記者に向けて言った第一声は「清水、勝ちました?」。練習時間と重なっていたナビスコ杯の結果を気にしていたようで、千葉に2-1で勝ったことを伝えると、「よかった。ナビスコ杯も上に行きたいですからね」と素直に喜んでいた。

 W杯出場が懸かる大一番を過剰に意識している様子もない。普段と同じように、黙々と練習で汗を流した。それだけ自分の調子にも、日本代表における自分の立場にも自信を持てているのだろう。「相手どうこうではなく、やれる自信は付いた。Jリーグで点を取れていなかったし、得点のイメージは湧いている」と、ゴール宣言とも受け取れる言葉が口を出た。

 岡田ジャパン6ゴールは堂々のチーム得点王だ。しかも、すべて今年に入ってから記録したもの。先発した5試合で計6得点と、1月28日のアジア杯予選・バーレーン戦(0-1)を除けば、先発に起用された試合は必ず結果で応えてきた。

 過信はしていない。「キリン杯とW杯予選はまったくの別もの。それは監督からも言われている。いい調子でここまで来れたけど、基本を大切にして、試合に出たら思い切りやりたい」。そう慎重になるのも当然で、ここまで最終予選は4試合に出場しているが、いずれも途中出場で、出場時間はわずか43分。2月11日のオーストラリア戦も直前のフィンランド戦で2ゴールを決めながら、後半38分からの出場にとどまった。「頭から出てみたいというのはある」との言葉にも実感がこもる。

 だが、今回は本人も「チャンスはある」と言うように、最終予選初先発が濃厚だ。5月31日のキリン杯・ベルギー戦後「ここが本番じゃない。大事なところで点を取りたい」と話していたが、勝てばW杯出場が決まるウズベキスタン戦ほど「大事」な試合はない。

 「そういう試合で点を取ってこそ、チームの一員じゃないけど、代表の中に入れると思う。やっぱり大事なところで取らないと」。自らのゴールでW杯への世界最速切符をつかみ取る。そのときこそ、岡崎が本当の意味で“新エース”を襲名することになる。

<写真>最終予選初先発が濃厚のFW岡崎慎司

(取材・文 西山紘平)

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