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[高校MOM_16]静岡学園高MF戸高弘貴(3年)_完璧な決勝アシスト

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[6.13 JFAプリンスリーグ東海1部第6節 四日市中央工高 1-2 静岡学園高 鈴鹿スポーツガーデン]

 「今日は試合前からどこか気持ちが抜けていた。緊張感が無かった」。試合後、この試合のヒーローは勝利にもかかわらず、表情を曇らせた。確かにこの日の静岡学園高(静岡)は四日市中央工高(三重)の選手と比べ、気持ちが切れるシーンが多かった。
 だが、その中でもMF戸高弘貴のプレーは光っていた。「相手のCBが縦関係になったら横のペースが空いてくるので、そこを狙った」と彼は、右MFのポジションから自慢のドリブルで積極果敢に中に仕掛け、相手のバイタルエリアのスペースを徹底して突いた。
 しかし、いつもは絡んでくる味方の動きが乏しく、スルーパスのタイミングを逃したり、ドリブルで行き詰ってしまうシーンが多々見られた。それでも、後半10分にFW廣渡剛太という『相棒』が入ると、戸高の果敢なチャレンジが強烈な武器となって四中工に襲い掛かった。決勝点を引き出したそのスルーパスは、左から一気に仕掛けたカットインから、まさにここしかないタイミングで廣渡の足元に届けられた。「今日の内容は満足できない。もっと考えてプレーしないと。自分は点が取れていないので、とにかく点を取りたい」。貪欲なドリブラーは、さらなる結果を求めて、次なる戦いに牙を研ぎ澄まさんとしている。

(取材・文 安藤隆人)

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