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[コンフェデ]楽勝ムード一転のブラジルが薄氷を踏む勝利

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 南アフリカで開催されているコンフェデレーションズカップは15日、大会第2日目でBグループの初戦ブラジル(コパ・アメリカ優勝)対エジプト(アフリカネイションズカップ優勝)の試合が行われた。試合はロスタイムのPK弾が決勝点となり、4-3でブラジルが勝利した。

 ブラジルはトップにルイス・ファビアーノ、やや下がり目にロビーニョカカ。中盤は右からエラーノジウベルト・シウバフェリペ・メロが並び、右SBダニエウ・アウベス、左SBクレーベル、CBはルシオフアン、GKはジュリオ・セーザルという陣容。
 エジプトはトップにモハメド・ジダンが入り、やや下がり目にモハメド・アブトレイカ。守備陣はスイーパーを置いた5バックで臨んだ。

 試合は立ち上がりから激しい攻防が繰り広げられる。前半5分、相手ゴール前でDF3人に囲まれながら巧みに抜け出したカカがゴールを決めて、ブラジルが先制。しかし9分にはエジプトのカウンター。右サイドを抜け出したアブトレイカのクロスから中央でジダンがヘディングを決め、同点とする。
 試合はこのあと高い位置でボール奪取し、ショートカウンターを仕掛けるブラジルがペースを握っていく。そして12分、エラーノのFKにルイス・ファビアーノがヘディングを決めて勝ち越すと、37分にはエラーノの右CKにフアンが頭で合わせて3-1とする。
 前半のうちに1点を返しておきたいエジプトは、細かいパスをつないで攻勢に転じようとするが、ブラジルのハイプレッシャーの網にかかってしまい、前半は3-1で折り返す。

 しかし後半6分、MFアーメド・ハッサンに代えてFWアーメド・エイドを投入し、リスクを冒して前に人数を増やすと流れは一気にエジプトへ傾く。左でアブトレイカとDFサイード・モアワド、右でエイドとMFモハメド・シャウキが高い位置に陣取るブラジルの両SBの裏を突き、徐々にゲームを支配していく。そして後半9分、モアワドが左サイドを完全に切り崩すと、アブトレイカの折り返しを中央のシャウキが決めて3-2。1点差とした直後の後半10分にはアブトレイカのドリブル突破から最後はジダンが2点目を決めて、3-3の同点とする。

 この同点劇で俄然勢いの増すエジプトに対し、ブラジルのドゥンガ監督はたまらずロビーニョ、エラーノに代えてMFラミレス、アレシャンドレ・パトを投入。しかしリズムは変わらない。運動量も落ち、パスもつながらないブラジルはカカが個人技で突破を図っていくが、最後まで詰め切れない。逆に前半とは正反対にエジプトがゲームを支配し、ブラジルゴール前へと迫っていく。
 しかし互いにゴールなく、このままドローで終わると思われた89分、ドラマが待っていた。ブラジルが右サイドで得たFKからPA内でルシオがシュート。枠を捉えたこのボールを、ゴールライン上でDFアーメド・アル・ムハマディが腕を使ってブロックしてしまう。ムハマディは一発退場。そしてカカがPKをきっちり決めて4-3。後半は完全に押し込まれていたブラジルが、土壇場のPK弾で勝利した。

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