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[戦評]スペイン、本番は決勝Tから

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[6.20 コンフェデ杯A組GL第3戦 スペイン2-0南アフリカ ブルーム・フォンテーン]

田村修一の「視点」

 南アフリカで開催されている09年コンフェデレージョンズ杯GL・A組は各地で最終戦を迎え、すでに決勝トーナメント進出を決めているスペインが地元南アフリカに2-0の快勝を収め、同組首位通過を果たすとともに国際Aマッチ史上最長記録の15連勝を達成した。また、別会場で行われたイラク-ニュージーランド戦がスコアレスドローに終わったため、南アフリカも2位通過を果たしている。

 スペインはメンバーを落とし、6割位の力で試合に臨んだが、それでも比較的イージーに勝利を収めた。なかでも、やはりMFシャビ・エルナンデスのゲームメイクは抜群だった。同タイプのMFセスク・ファブレガスも先発して中盤で奮闘したが、それでもシャビは別格。非常に際立っていたといえる。
 ただし、現時点の今大会最強チームはブラジルと見る。スペインはまだまだ本領を発揮していないと見え、決勝トーナメントの変貌ぶりが大会制覇の鍵を握るだろう。

 一方、他力ながらノルマとなる決勝トーナメント進出を決めた南アフリカだが、タレントの不足は甚だしい。パスを繋ぐモダンなサッカーを目指しているのは分るが、軸となる選手がおらず、チーム力的には物足りないレベル。組み合わせに恵まれた今大会でも青息吐息でのGL突破であり、来年の本番(W杯)は悲観的にならざるを得ない。仮に今大会の準決勝の相手がエジプトになったとしても、勝ち抜くのは厳しいだろう。

(取材 フットボールアナリスト田村修一)
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