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[高校MOM_65]東福岡高MF深町健太(3年)_3発で勝利もたらす

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.13 全日本ユース(U-18)選手権1次R第2戦 東福岡高 3-1 流通経済大柏高 秋津]

 この試合は3トップの一角ではなく、1.5列目のツーシャドーの一角を任された。もともと裏へ抜け出すスピード、タイミング、そしてシュートセンスを兼ね揃えた、どちらかというとセカンドストライカータイプである東福岡高MF深町健太は、このポジションで大きく躍動した。
 深町のこの試合で挙げた3ゴールは、いずれも相手が彼の飛び出しを捕まえきれなかったことで生まれた。一番のハイライトは26分の逆転弾だった。センターライン付近の中央やや右よりの位置でFKを得ると、ファーサイドに構える185cmの興梠雄亮、184cmのCB廣木将仁を狙うしぐさを見せた松内徹は、相手の意表をついて、ニアサイドのPA内のスペースに柔らかなロビングを送った。これにファーサイドの密集地帯から、疾風のごとく抜け出した深町が、慌てて飛び出してきたGKの前で、トップスピードに乗ったままジャンプし、空中で上体をひねりながらバックヘッド。これがGKの頭上を破り、緩やかな放物線を描いて、ゴールに吸い込まれた。
 彼の反応速度、スピード、ゴールセンス、身体能力の高さを凝縮されたゴールが決勝点となった。「今日は絶対に負けたくなかった」。エースストライカーとしての意地が、ハットトリックという形となって、チームに大きな勝利をもたらした。

(取材・文 安藤隆人)
高校サッカー・全日本ユース2009

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