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[高校MOM_78]磐田ユースMF高山皓旦(3年)_V候補封じた“遅れてきた大型ボランチ”

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.4 全日本ユース(U-18)選手権準々決勝 F東京U-18 0-3 磐田ユース Jヴィレッジ]

 優勝候補・FC東京U-18を3-0で破り、準決勝進出を果たしたジュビロ磐田ユース。「相手のひとりひとりを孤立させながらやろうと思った」という吉田光範監督のゲームプランを忠実に遂行したのが、3年生MF高山皓旦だった。

 司令塔・上村岬とボランチコンビを組んだ高山は1対1、球際での強さと豊富な運動量で抜群の存在感を放った。F東京が攻撃に移った際、常に相手ボールへ絡み、ボールを強奪する背番号20の姿があった。セカンドボールにもいち早く反応し、相手のパスコースを切り続けた高山を指揮官も「上村と2人で守備のリズムをとってくれた。リカバーしながらゲームコントロールしてくれた」と評価。全国屈指の攻撃陣を擁するF東京の前に立ちはだかった180cmのMFは「身体が軽くて調子よかった。絶対ゼロに抑えようと思っていたけど、F東京は思っていたよりも迫力がなかった。やってて楽しかった」と笑顔で会心のゲームを振り返った。

 上村とともにチームの中心として中盤に君臨するMFだが、レギュラーをつかんだのは今夏から。昨年4月にひざの半月板を負傷した影響で、今年3月に完全復帰するまでリハビリの日々が続いた。復帰当初は遠慮があったと振り返る高山。ただ、今大会5試合中4試合をノーゴールに抑えるなど、相手を封じる度に自信をつけてきた現在は、積極的なプレーでチームを引っ張っている。

 準決勝の舞台は「行くのも初めて」という国立競技場。「いつもと変わらないプレーをして、いつも狙っているゴールを決めたいですね」。昨年1年間、練習することも満足にできなかった“遅れてきた大型ボランチ”が、次は初の国立で存分に暴れまわる。

<写真>勝利を喜ぶ磐田ユース・高山(背番号20)
(取材・文 吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009

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