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[高校総体]佐賀東、初の4強入りするもジャイアントキリングならず(流経大柏vs佐賀東)

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[8.3 平成20年度全国高校総体サッカー競技大会準決勝 流通経済大柏 2-0 佐賀東 駒場]

 佐賀東(佐賀)が佐賀県勢として30年ぶりの高校総体4強入りを果たすも、ジャイアントキリング(大物喰い)を果たすことは出来なかった。「佐賀勢としては久々のベスト4で結果としては評価されるかもしれないが、今日の試合内容には満足できていないし、沢山の課題を貰った大会となった」と佐賀東・蒲原晶昭監督が振り返ったように、全国高校選手権&全日本ユース選手権2冠の流経大柏(千葉1)と接戦を演じながらも、FW田口泰士、FW久場光の両エースを封じ込むことが出来ずに、今年の夏をベスト4という結果で終える事となった。 
 チームは準々決勝で優勝候補の一角・鹿児島城西を下し勢いに乗っていた。今日の試合も前半こそ、互角以上の戦いを繰り広げ、2トップのFW赤崎秀平、FW本田大士を突破口として流経大柏ゴールを脅かした。しかし後半に入ると流経大柏にペースを握られ、最も警戒していたはずの田口、久場からの攻撃で2点を奪われた。「田口、久場に徹底的にプレスかけて相手の動きを封じて球を奪え、そこからパスを細かく回しつつ前へ出ろ」。蒲原監督はそう指示を出したが、全国トップの攻撃陣を止めるのはそう甘くなかった。暑さの中の連戦により疲労が蓄積した中で、後半佐賀東DF陣は動きが鈍くなり、そこをやられた。「結局、1対1で負けてしまったし、そこから点を奪われた。今日は個人技が高い相手への守備に意識がいってしまって、攻撃になってもゴール前に味方が集まるのが遅かった」、中盤のMF桃井宏和は敗因をそう分析した。「うちの選手は身体が大きいわけでも、個人技が高いわけでもないから、基本的な技術と、流れの中でのアイディアが持ち味。でも今日はその持ち味が出せなかった。」と蒲原監督。
 更に守備を強化して失点をなくす、パスの連動をもっと活性化して前への意識を高める。そして佐賀東のサッカーをもっと面白く。大物喰いはならなかったものの、佐賀東は基本的なところから見直し、次の全国大会へ向け大きな収穫を得た。
<写真>決勝進出は果たせず。司令塔・桃井宏和も無念の表情
(取材・文 山口雄人)

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