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[北京への道(2)]MF梶山陽平(F東京)

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[7・2 ナビスコ杯準々決勝第1戦 F東京 1-2 大分 味スタ]

 「きょうは全然ダメだった」。F東京のU-23日本代表MF梶山陽平は試合後がっくりとうなだれながら言葉をしぼり出した。6月29日に行われたリーグ戦千葉戦から先発7人が入れ替わる中、梶山は変わらずにボランチで先発フル出場。中核選手として、入れ替わった新しいメンバーたちを引っ張り勝利をもたらすことを期待された。そして「10番」は期待通り0-1の前半ロスタイムに同点ゴールに絡んだが、チームに勝利をもたらすことはできなかった。
 前半43分に得た直接FKのチャンスで右足を振りぬくなど試合を決めるチャンスはあった。だが、チームはこの試合通して守備時のボールへの寄せが甘く、特に後半は相手アタッカーに前を向かれる展開の連続。梶山も守備に追われる場面が増えていった。そして流れを取り戻せないまま後半38分に決勝点を献上。ホームで痛い黒星を喫してしまった。
 五輪代表の10番としてアジア予選を戦ってきた梶山は、今やF東京でも10番を背負う。反町ジャパンは梶山を中心にチームをつくってきた。だが、同代表が24歳以上のオーバーエイジ枠に日本代表の司令塔役・MF遠藤保仁を起用。北京五輪を目前にして強力なライバルが出現した。攻撃的MFだけでなく、日本代表でボランチのポジションも兼ねる遠藤の加入で、五輪代表における梶山の立場は不確定となった。「(遠藤は)ポジションも近いので見習う部分があると思う。活かしていきたい」と前向きなコメントをしていた梶山だが、五輪代表での定位置死守へ、改めて不可欠な選手であることをプレーで示す必要がある。

(取材・文 吉田太郎)

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