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[北京への道18]MF谷口博之(川崎F)

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[7.17 J1第17節 川崎F2-1清水 等々力]

 U-23日本代表MF谷口博之(23)が、14日の北京五輪メンバー発表後初となるホームゲームで2得点をあげ、スタジアムに駆けつけた14000人のファンにゴールをプレゼントした。
 五輪代表・反町監督が見守る中、清水エスパルスをホームに迎えた第17節で中村憲剛と共にボランチを組んだ谷口は、前後半に渡って攻守の要となり縦へ横へとボールを供給し続けた。後半30分と43分には絶妙のポジション取りで、ゴール前のこぼれ球をゴールに押し込み2得点をあげ、ファンを魅了した。
 試合後、谷口は「今日のゴールは“偶然”です。自分でも何故あの時あそこにいたのかは分からない」と謙虚に振り返ったが、自身の積極性とポジショニングの上手さこそが今日のゴールを生んだといえる。谷口の持ち味といえば、粘り強い守備はもちろん、相手ゴール前に頻繁に顔を出す積極性とそれを可能にする豊富な運動量。それを裏付けるかのように、06年には守備的なポジションながらも果敢にゴール前に攻め上がり、MFとしてはリーグ最多の13得点をマーク。チームをリーグ2位に押し上げた功労者でもある。「試合では常にこぼれ球を意識して拾おう、狙おうと心掛けている」と語る谷口のその果敢な姿勢こそが、ゴールを“偶然”から“必然”へと高めていると言っても過言ではない。また、谷口はチームのラッキーボーイとも言える存在。今季谷口がゴールを決めた試合の勝率は8割(第7、8、10、11、17節で得点し負け試合は7節のみ)を記録している。
 「常に全力で」と北京への意気込みを語る谷口。チャンスの臭いを嗅ぎ付けゴール前に果敢に攻め上がるセンスと、その好機をモノにしてきた勝負強さを武器に、谷口は北京五輪でもチームに勝利を呼び寄せるラッキーボーイとなれるのか。北京のピッチを全力で駆け回る姿が期待される。

(取材・文 山口雄人)

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