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[高校総体]俊輔母校がエース2発で逆転勝ち(桐光学園vs近大附)

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[7・29 平成20年度全国高校総体サッカー競技1回戦 桐光学園 2-1 近大附 埼玉スタジアム第2]

 平成20年度全国高校総体サッカー競技が開幕。1回戦23試合が行われた。日本代表MF中村俊輔(セルティック)の母校・桐光学園(神奈川1)と近大附(大阪2)の一戦は、J注目のU-19日本代表FW瀬沼優司(3年)の2得点で桐光学園が逆転勝ちした。

 瀬沼とゲーム主将を務めたFW寺内渉(3年)を2トップに配置した4-4-2の桐光学園に対し、近大附はDF中島和輝(2年)をスイーパーに置く3-4-3の布陣。その中で試合開始から相手を押し込んだのは近大附だった。高い個人技で局面を打開するFW蔭山拓也(3年)や左MF竹脇大貴主将(3年)を中心にサイドからチャンスを作り出し、13分には蔭山、20分にはワンツーからMF中島健太(3年)がシュートまで持ち込んだ。一方の桐光学園は佐熊裕和監督が「相手のシステムにはまってしまった」と振り返るなど思うようにボールを運ぶことができず。エース・瀬沼が近大附のストッパー・金田泰弘(3年)の厳しいマークにさらされるなど苦戦した。
 そして前半30分、押し気味に試合を進めていた近大附が先制する。左サイドを抜け出した蔭山が絶妙のクロスを送ると、フリーで走り込んだFW勝矢翔太(3年)が頭でゴールへと押し込んだ。これに対し、桐光学園は後半、左MF岸本伸(3年)が左サイドを再三突いたほか、前半見られなかったダイレクトパスの連続などでゴールへ迫っていった。PAまで押し込まれながらも粘る近大附守備陣の守りに同点ゴールが奪えなかったが後半32分、左サイドでDF上阪文哉(3年)からのパスを受けた瀬沼が右足シュートをゴール右隅へとねじ込み、土壇場で同点。そして34分、MF篠崎拓也(1年)からのパスを中央で受けた瀬沼がDFに囲まれながらも強引に右足を振りぬくと、決勝ゴールとなる一撃はゆっくりとゴールに吸い込まれた。佐熊監督は「サイドからいいボールが入らなかった。最後は“瀬沼”(の決定力)になってしまった」と首を傾げたが、初戦にピークを合わせて3回戦で敗退した昨年の反省を活かしたチーム作りをしてきたというだけに、苦戦した初戦から一気に上位へ勝ち上がっていく可能性はある。

<写真リンク>
桐光1 2
近大附1 2

(取材・文 吉田太郎)

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